【トランプ】自己愛性パーソナリティ障害による差別のメカニズム【人種暴動】
自己愛性パーソナリティ障害による差別(人種、宗教、性別、障害者etc)には、明快なメカニズムがある。
自己愛性パーソナリティ障害では、他者と未分化な一体感を抱いている。
これは、幼少期の『分離-固体化(マーラー)』の失敗によるもので、筆者はこの状態を『分離不全』と名付けた。
そして、このことが、自己愛の肥大化のベースにもなっているものと思われる。
さて、分離不全だとどういった状態になるのか。
まず彼らは、他人を自身の一部、或いは延長として捉えている。
そのため、他人が自分の思い通りに動き、自分と同じことを考えているのが当たり前だと認識している。
自己愛性パーソナリティ障害の、自己中心性、利己性、搾取性といった特徴は、この未分化な他者との一体感が原因なのである。
しかし、現実の世界で、目の前に自身とは属性の異なる人物が現れたらどうなるであろうか。
恐らく彼らの幼く不安定な心はパニックに陥るだろう。
これは、鏡に例えるとわかりやすい(コフートの鏡像転移とはまた別)。
例えばドイツ系の老人が鏡を覗き込んで、アフリカ系のちょっといい男が目の前に現れたら、恐らく彼はうろたえて叫び出すだろう。
『違う、これは俺じゃない。お前誰だ。これは一体何なんだ』
そしてこのことは、外見のみならず、思想や考え方、イデオロギー、はたまた肉の焼き方に至るまで同様のことが言える。
彼らが、他者を味方と敵に二分して、思い通りにいかないと自己愛性憤怒を引き起こすのは、この分離不全が原因なのである。
相模原障害者施設殺傷事件も、これが動機だ。
現在アメリカでは、人種暴動が進行中である。
トランプ大統領の対応を見ていると、ある小説を思い出す。
三島由紀夫作『絹と明察』である。
こちらは昭和三十年代の工場でのストライキを描いた作品だが、主人公である経営者の拙い対応が、驚くほどトランプ大統領と似ている。
詳細は、自己愛性ブラックの23、25章あたりで解説しています。暇な方はそちらもどうぞ。
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