【自己愛性パーソナリティ障害】相模原障害者殺傷事件 結審【動機】

 裁判員裁判も結審を迎え、後は判決を残すのみとなった。


 2月12日の第14回公判では、遺族ら10名による意見陳述が行われた。


 2月17日の第15回公判では、検察が死刑を求刑。


 2月19日の第16回公判では、弁護側による最終弁論が行われ、心神喪失による無罪を主張した。

 植松被告は、判決の内容如何にかかわらず控訴しないと述べている。


 ナルシシストが死に走ることは、昔からよくある。

 三島由紀夫は、自己愛性PDの例としてよく引き合いに出されるが、彼も結局、最期は自決した。太宰治も同様である。川端康成は初老性の鬱かな。


 人間の不安や恐怖の源は、結局死に行き着くはずで、それは自己愛性PDも同様ではないかと思うのだが、そのナルシシストが死を指向するというのは矛盾している訳だ。自己愛性ブラックのメカニズムについても再考が必要なのか。ただ単に恐怖の対象が人それぞれというだけかもしれないが。


 作家たちは、そうした死に対して、ある種の美を見出していた訳だが、植松被告が何ゆえに死んでもいいとまで思っているのか、よくわからないのだ。そこまで社会に絶望しているのか、小学校時代の身体を張ったギャグの延長なのか、そもそも作家たちもそれと同類なのか。裁判ももう終わりなので、我々がそうした事情を理解出来る日は恐らく来ないだろう。


 判決は3月16日である。死刑判決が出れば、検察も控訴はしないだろうから、事実上裁判は終了ということになる。これでいいのか。

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