【自己愛性パーソナリティ障害】相模原障害者殺傷事件第十回公判【動機】
相模原障害者殺傷事件の裁判員裁判が、横浜地裁で進行中である。
2月5日の第十回公判では、被害者家族による被告人質問が行われたが、相変わらず、障害者への差別発言を繰り返しているという。
読売新聞2月5日付朝刊によると、第九回までに、検察による被告人質問が行われてはいるが、動機に関しての追求が不十分であるとして、被害者家族は不満を表明している。
おまけに、被告の両親の調書が、弁護士側の不同意により、証拠採用されなかったという。
被害者家族が最も知りたいのは、何故、自分達の家族が犠牲となったのか、ということであろう。
殺人事件を理解するうえでも、動機の解明は最重要である。
しかし、120%死刑判決が出ることが確実な裁判とあっては、検察も弁護側も、理解不能な動機に踏み込んでも仕方ないと思うのも無理はない。
植松被告の犯行動機については、『自己愛性ブラック』の第25章でも触れている。
障害者を狙ったこと自体は、「優性思想」によるものと言える。
しかし、それはあくまで結果的にそうなったというだけで、被告本人が意図的にそうした思想なるものに殉じて犯行を行った訳ではない。
簡単に言えば『シカトされてキレた』だけなのだ。これを自己愛憤怒という。
とは言え、この実に単純な動機を理解するためには、まず自己愛性パーソナリティ障害の複雑なメカニズムについて理解しなくてはならない。
そして、生育環境を知る上で、両親の証言は不可欠である。ところが証拠には採用されなかった。
どうも、裁判で動機について解明するのは諦めた方が良さそうだ。
裁判の迅速化も重要だが、動機の解明をおろそかにしていて、果たして裁判自体に意味があるのか首を傾げざるを得ない。これではカルロス・ゴーン氏の言うことも否定出来まい。
追伸
読売新聞2月6日付朝刊の記事にはこうある。
「被告と両親との関係について質問しようと準備していたものの、弁護側の反対によって認められなかった」
被害者家族が、被告に生い立ちなどを質問しようとしたが、弁護側が『事件と関連性がない』と言って反対したという。
この弁護士たちは、一体何様のつもりなのか?全員で窓から飛び降りた方がいいのではないだろうか。
『平成29年版 犯罪被害者白書』にはこうある。
「私たち検察庁は、これからも、犯罪被害者等の方々の置かれた立場に対する理解を深めるとともに、その気持ちに寄り添いながら、犯罪被害者等の方々に必要な支援を提供することを心がけていきたい。」
しかし、この事件の法廷には、被害者に寄り添おうとする人間はいないようである。
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