LAST RUST

さて

思い出しましょうか

忘却の先の先に埋もれた

穢れる前の記憶をさ

白く白く

白黒と

黒板に書かれた

くそ真面目な講義のあと

さあ

ここから学びましょうや


単純なベクトルさえ

地を曲げて割る

声高に泣き崩れて

日常をくだくのさ

予測不能

どこまで進んでも

なお複雑怪奇に回帰するか

ゆえにQEDと締めくくる

怪奇なる矢印が

旅人を狂わせるのは

必然なりと


最悪のシナリオ

湿気ったポップコーン

乾ききった口に

放り込んで

頬張っても

全部がぜんぶ

混ざりあうだけ

前ポケットに

しまい込んだ言葉は

いつの間にか

どこにも見つからなくなった

逃げに逃げたよ

狂気の沙汰に走った

錆びついた心に

温度はない


さて

忘却の先の先に埋もれた

穢れる前の記憶をさ

白く白く

白黒と

黒板に書かれた

くそ真面目な講義のあと

さあ

ここから学びましょうや


複雑な公式さえ

理を曲げずにいた

声色をうかがって

日常を見過ごすのか

解除不能

どこまで悔やんでも

なお複雑怪奇に怪奇するか

ゆえにQEDと締めくくる

回忌なる回想が

生人を惑わせるのは

必然なりと


キミの骨まで届く傷

ああ確かに

ボクが切りつけた

誰がために振り上げたのか知らぬ剣

標識を失えば

哀れな迷子

でも都合よく錆付きはしないんだろう

諦め給えと必然は言う

抗う余地なき三つの点に

もんどりうって

さようなら


――――――――――――――――――――

作成人格: 星野響


もう随分前に殴り書きした憂鬱な詩。汚い錆だらけの世の中と、そこでの常識を教えてくれなかった教育への皮肉にまみれた文章。それら全てに嫌気がさし、結局は他人まで傷つけてしまうという、この場に全くもってふさわしくない詩になっている。

私たちが歩んでいく道はそうそう平坦なものでもない。そんな中で必ず一度はここに描かれたような心情に陥ることがあるであろう。でもそれは誰が悪いわけでもない。人間の作り出した歪んだ社会の必然に過ぎない。

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