トワイライトエクスプレス

生まれた意味すら知らない僕ら

それでもひたすらに息を吸う

錆びた線路はどこまでも続き

僕らの心を乱すけど

いつかは草木に朽ち果てて

忘れ去られてゆくのだろう

雑草に埋もれてゆくのだろう


旅立つ意味すらも知らない僕らは

かじかんだ指先に息を吹く

そうやっても

癒えるのは一時だけだと

わかっているから

寄り合って 集まって

同じ寝台に揺られる

夕焼けに目を細めてる


生きろって 言われたって

生きれるものなら 生きてたいんだ

光なんて視界を曇らせるだけと

はねのけた

深淵ばかりを覗き込んで

覗き込まれて

いくら探しても

僕らの席はそこにはない

それでも今日も

吊り革にかじりつく


この声が この声だけが

朽ちずに 残りさえすれば





―─―─―─――─―─―─―─―─―─―

ここでの夜は暗く、底知れない世間を表す。そこさえおさえれば、あとは説明不要。


作成人格: 星野響

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