第151話 オリンピックと検査

 選手村内で、選手は毎日、スタッフも高頻度で検査を行い、大規模なクラスターを発生させずに、いちおう無事にオリンピックは終了した。もともと、オリンピックの参加者は、かなりの部分が、ワクチン接種を完了しており、検疫後に、隔離期間をおいて入村しているので、潜在的感染者が非常に少ないグループであった。


 これに対して、高頻度のテストと、発見された陽性者を隔離した結果、感染制御ができたという実績が示された。


 これが実証された以上、オリンピックは特別だからできたが、自国民に対しては検査と隔離は無理という論理は成り立たないはず。検査も隔離も、このまま不十分なままなら、不作為または未必の故意といわれても、反論はできないはず。いまさら手遅れかもしれないが、怠慢だったといわれても仕方が無い。怠慢のツケは、感染爆発という形で発現している。


 恐怖による自粛というフィードバックは、閾値がだんだん上昇してきた。


 第1波  5*10^2

 第2波  1*10^3

 第3波  1*10^4

 第4波  1*10^4

 第5波  ?


 第5波では 1日1万5千人でもフィードバックが余りかかっていない

 どのくらいで、フィードバックがかかるのだろうか?


 2万人? 3万人? 5万人?


 *****腕試し*****

 英国政府から面白い資料が出ている。


 標題:

"Can we predict the limits of SARS-CoV-2 variants and their phenotypic consequences?" ファイル名 S1335_Long_term_evolution_of_SARS-CoV-2.pdf


 悲観的シナリオから楽観的シナリオまで5つのシナリオが提示されている。

 読み物として面白いので、時間のある人はトライして欲しい。


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