第136話 ワクチン予約サーバーへのDoS攻撃はやめよう
クラッカーによるサイバー攻撃の1つとしてDoS攻撃(Denial-of-service attack)という方法がある。ドスといっても匕首ではない
DoS攻撃はサーバーに大量のパケットを送りつけて、過負荷にする攻撃で、面白半分から、恐喝まで色々な目的でサーバーが攻撃される。
特に分散型DoSは、多数の乗っ取ったクライアントからサーバーに多数のパケットを送りつけて、サーバーを過負荷にする。
ワクチンの予約サーバーは、たぶん予想アクセス数より余裕を持った処理能力を準備して構成されているはずである。しかし、祖父や祖母のために息子、その妻、孫2人がPCやスマホで、連続して代理入力すると、それだけで、アクセス数が4倍になってしまう。これを、多くの対象者がおこなうと、悪意はなくとも結果はDDoS攻撃になってしまう。
サーバーがトラブルを起こすと、復旧、増強対策などで、ただでさえ遅れているワクチン接種がますます遅れてしまう。特に、小規模な自治体は、堅牢で高性能のサーバーを準備する予算は持っていない。
高齢者の家族の予約を他の家族が協力して登録するという一見美談のような話は、実はクラッカーのDDoS攻撃と同じであるということを理解して、節度あるアクセスにとどめたほうが、被害は小さい。
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