琴姫の奏では紫雲を呼ぶ【外伝も完結済】

山下真響

10万字ぐらいまでのあらすじ

 クレナ国の王は、隣国のソラを侵略するという野望達成のために、末娘コトリを帝国へ嫁がせようとしている。しかしコトリは、ソラ国の王子カケルに片思い中のため、縁談を突っぱね、彼との再会を目指して楽師を志す。王は、身分を隠し通し、十八歳までに楽師団の首席になる事を条件にそれを許可した。

 そこで侍女のサヨは、王女らしくない楽器を求めて奔走。職人ソウに接触するも、早速コトリの正体がバレてしまう。ソウは、クレナに潜伏中のカケルであった。カケルもまたコトリに想いを寄せているため、特別な楽器を用意した。

 一方、コトリは兄サトリと面会。王の悪政で苦しむ自国を救う鍵は、楽器の演奏である事を知る。

 入団試験はトラブルがありつつも合格。サヨも入団を果たした。

 コトリは、ソウと対面。互いに素顔を見るのは初めてとなる。カケルは、王族が嫌いだと話すコトリに、正体を明かすことができない。

 そして、新人のお披露目演奏会を迎える。先輩からの嫌がらせを受けるも、持ち前の高い演奏技術で事無きを得た。だが、楽器を壊されてしまい、首席のアオイは関係者を叱責して貫禄を見せつける。

 事件を重く見たサヨは、同期のミズキに協力を仰いだ。しかし、その正体は国家転覆を図る組織の長であり、実は男である事も判明。

 翌朝、コトリは先輩から、カケルの想い人がアオイだという噂を教えられて狼狽しつつ、壊れた楽器をソウの元へ持って行く。カケルは修理中の代用品として、コトリが昔使ったことのある楽器を渡し、王子である事を仄めかそうとするが失敗。

 ついに、合同練習が始まる。コトリはなぜか落ちこぼれて、ソラへ遠征できないことに。サヨは、ミズキへ相談を持ちかけるが、口説かれてしまう。ミズキは仲間と組織の志について語り合い、サヨに近づいた本来の目的を再認識するも、遅すぎる初恋を拗らせていく。

 そんな折、楽師団へ長兄ワタリがやって来た。王女であることがバラされそうになるが、敵だと思っていた正妃の機転で救われる。

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