女神様だって恋がしたい!

らむにくん

第1話

天上界に住む美しい神々。

下々のものを従えし神々。

下々のものを見守る神々。


そう!

私は女神様でーーーーす!!!!!

フッフッフッ!

可愛いでショー♡♡♡♡♡♡♡

私の名前はスマテリカ。

恋の喜びを司っている女神様でーーーーす!!

つっても天上界じゃしたっぱの方のペーペー女神ちゃんカワユスなんだけどね~。

でなんでこんなにテンアゲかゆうたら、これから一年(人間でいう10年)に一回の役職転換があるのですからでーす!(何語だよww)

役職転換っていうのは神様って飽きっぽい人(てゆうか神?)がめちゃ多いから仕事入れ換えてマンネリ脱却...的なシステムなわけ。

まあ、あんたらの世界で言う異動とか転職的な?

まあ不幸の神様なんてやってる神とかは、自分に不幸被ってくるやんみたいな感じで自殺しちゃうんだよね。

神って基本的には不老不死みたいなんだけど、自殺とか大神様様に殺される(うざっかたり働かなかったりすると消しちゃうの;゚Д゚)とかなるととうとう逝っちゃうっていうか、神じゃいられなくなるの。

だからそこの人員補給もいれて役職転換いっそやるか的なシステムなの。

私、今年こそは初恋の女神になるーーーーー!

「すまー!こっちだよ!」

呼びにきたのは大親友で恋占いを司るメリリンことメリリンカ。

「待ってー!」

そういって飛び立つ!

大神様様のところへ!

来い!初恋の女神!!


恋クラスの張り出しを見なきゃ。(クラス替えかよ。張り出しって...神なのに...)

スマテリカ、スマテリカは?

どこだ?

あった!

えーと項目は...失恋の女神...?

「失恋の女神...?」

嘘。

嘘だ。

「嘘嘘嘘。夢夢夢だよね?」

「すまー!私希望ど──すま、どったの?」

「失恋失恋のわけないよね。」

信じない。

信じれないよ。

こんなの。

**

恋の神(上司)のもとへいく。

嘘だと思いたい。

失恋?

失恋の女神だなんて。

「あんた誰?」

「えっとスマテリカです。」 

「いや名前なんていいから役職言ってよ。あたしだって恋の神なんてはじめてなんだから。もともと神殿の神だったのよ。まったくバンバンがいけないのよ。あんなのが大神やっちゃってさ。」

マシンガンのように話す上司さん。

私だってやりたくない、失恋の女神だなんて。

「失恋です。」

消え入りそうな声でそう言うと上司さんは私の顔をじっと見てから口を開いた。

「あんただったの。例のかわいそうな子って言うのは。失恋の女神だなんて御愁傷様ね。あ、あたしの名前はグリマヌエル。グリリンとでも呼んでちょうだい。はあー。なんで失恋の女神だなんてもんになっちまったんだろうねえ。」

なんと言うかこの人といると傷つく。

上司さんはにんやり笑って何かを言い出した。

「あ、わかってるとは思うけど失恋の女神は恋愛なんてしたらダメだからね」

な、なんでぇ?

そ、そんなあ。

「まあ失恋ならしほうだいだけど。」

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