ルールセクション

基本ルール

(※が記載された文章は前版からのルールが変更された点)

なお、ここでの記述は一部他の項目にも重複して記載している。基本的に、重複部分は重要な変更点なのでよく読んでおくことをオススメする。



【キャラクター作成と前版からのコンバートについて】


・新規作成の場合

 キャラクターを作成する際には、名前・性別・性格・背景等々のパーソナルデータを設定するのが望ましい。

これら、データに直接関わらない設定については、余程良識や常識から逸脱していない限りは特に制限を設けない。

(良くない例としては、全知全能の神であるとか、倫理観を一切持ち合わせていない犯罪者であるとか。これらは物語の主人公たるプレイヤーキャラクターとしては相応しくない)


 データの上では、新規作成されたPC(プレイヤーキャラクター)には初期配分として、1500PPと1000Gが支給される。

実際にキャラクターを作成するにあたっての手順は、別項【キャラクター作成】を参照してほしい。


・PPとGについて

 PPは経験点であり、これを使用する事でキャラクターを成長させる。一方Gはお金である。当然ながら、これで買い物が出来る。どちらもセッション(シナリオ)を完遂する事で獲得可能だ。


・前版からのコンバートを行う場合

 前版の時点で獲得していた「総取得PP」「所持G」を全て引き継いだ状態でCL(キャラクターレベル)1のキャラクターとして作成する。この時、クラスはメイン/サブ共に同じものを選択し、取得していたスキルやステータスはリセットとなる。

所持品は換金せず、全てそのまま引き継ぎとする。所持アイテムの価格が変動、あるいは持っていたアイテムのデータが削除されていた場合のみ、差額分の増減や販売価格の清算が行われる。

なお、キャラクター間の所持金の借用額もそのまま引き継ぎとする。

※前版では引き継ぎ可能な内容に一部制限があったが、新版では特に制限を設けない。



 【天の刻印】に関しては、前版でクラスチェンジをしていた場合のみ「既に使用した状態」として扱う。購入時の資金は戻らないが、改めて買い直す必要も無い。



【能力値について】

能力値には【基本能力値】と【戦闘能力値】の2種類が存在する。その内訳は以下の通り。


【基本能力値】

【筋力】【耐久】【技量】【感覚】【俊敏】【知力】【精神】【加護】

※【力】が【筋力】に変わった他、【抵抗力】が削除され、【感覚】【精神】【加護】が追加された。


【戦闘能力値】

【HP】【SP】【攻撃力】【防御力】【命中力】【回避力】【素早さ】【特殊攻撃力】【特殊防御力】


※初期ステータスはキャラクターの「メインクラス」と「サブクラス」に設定された「初期ステータス」の合計によって決定される。よって、前版にあった「初期ステータス」は削除されている。


・【戦闘能力値】の算出

【攻撃力】:【筋力】+装備・スキルによる補正

【防御力】:【耐久】+装備・スキルによる補正

【命中力】:(【技量】+【感覚】)+装備・スキルによる補正

【回避力】:(【俊敏】+【加護】)+装備・スキルによる補正

【素早さ】:【俊敏】+装備・スキルによる補正

【特殊攻撃力】:【知力】+装備・スキルによる補正

【特殊防御力】:【精神】+装備・スキルによる補正

※【命中力】【回避力】【特殊攻撃力】【特殊防御力】の計算式が変更


※「成長限界値」とPPによる【基本能力値】の上昇の廃止


・【限界攻撃力】

武器ごとに【限界攻撃力】が設定されており、どれだけ【基本能力値】を上昇させても【攻撃力】は【限界攻撃力】を超えることが出来ない(各武器の【限界攻撃力】は武器参照) 。

なお、「素手」の【限界攻撃力】は「【筋力】+(【耐久】÷2)」となる。


また、【特殊攻撃力】については特定の【分類】の武器、もしくは「この武器の【限界攻撃力】は【特殊攻撃力】にも適用される」と記載された武器を装備している場合はその武器の【限界攻撃力】に準じ、それ以外の場合は【知力】と同値となる。



【基本ルール】


・行為判定

 基本的に2D+(指定された【能力値】)による達成値が目標値"以上"であった場合に成功とする。

この時、判定は「能動有利」であるとし、対決判定などの「達成値の比べ合い」の際に達成値が同じ値の場合は、能動側が勝利する点に注意すること。

判定は、GMによる指示かPLがGMに要請し、許可が出た場合行う事が出来る。

また、非戦闘時のみ各種判定は(指定された【能力値】÷2)で行う。


・ファンブルと「効果的成功」

 判定のダイスの出目が全て1だった場合、その判定は「ファンブル」となり、達成値に拘わらず自動的に失敗となる(GMの指定により何らかのペナルティを負う場合もある)。


 判定のダイスの出目に6が2つ以上ある場合、その判定は「効果的成功(エフェクタブル)」となり、判定の達成値に+(6の数×10)する。

※自動成功のルールは削除。


・所持アイテム

 キャラクターが所持出来るアイテムの数は、装備しているアイテムも含めて最大10個となる。

所持上限を超えたアイテムは各キャラクターの倉庫に保管すること(なお、倉庫にはいくつでもアイテムを入れられる)。


・アイテムの売却

 所持アイテムを売却する場合、売値はそのアイテムの表示価格の半分となる。



・通常スキル

 通常スキルは最大で(CL+1)種類まで取得出来る。

取得上限までスキルを取得した状態では、新たに通常スキルを取得出来ない。

※取得可能最大数変更。上限数に達している場合は新規取得自体が出来なくなった。


・休息

 非戦闘中、GMによる指示かPLがGMに要請し、許可が出た場合に「休息」を行う事が出来る。

「休息」では【HP】が(【最大HP】÷3)点回復する。

※回復量を変更。


・【HP】および【SP】の自然回復

 基本的にはGMの決定に従うが、目安として標準の寝床で休眠することで1日経過した場合、【HP】は(【最大HP】)点、【SP】は(【最大SP】÷2)点程度回復する。裁定に迷った場合は、これを基準にするのが良いだろう。


・小数点以下の数値の扱い

 各計算で小数点以下の数値が算出される場合、それらは特別記載が無い限り、基本的に発生した時点で都度切り捨てとする(つまり、小数点以下は計算しない)。



【戦闘ルール】


・イニシアチブ判定とラウンド進行

 戦闘開始時、敵味方の両パーティで最も【素早さ】の高いキャラ同士は、【素早さ】判定による対決を行う。

判定に勝利したキャラクターは「イニシアチブ」を取得し、所属するパーティが先攻を得る、最初のラウンドのみ素早さが上昇する等のボーナスを得る。


 イニシアチブ判定が終了したら、行動権を消費しない「セットアップ」から始まり、戦闘に参加しているすべてのキャラクターが行動権を消費するまでを「1ラウンド」とし、これを戦闘終了まで繰り返し行う。

ラウンド中は基本的に【素早さ】の高いキャラクターから行動する(スキルによって変動あり)。


 以上を基本ルールとし、イニシアチブのボーナスおよびラウンド進行方法その他のルールはGMによって多少の差異を認めている。

そのため、各PLは柔軟に対応し、GMはPLの混乱を招かないよう適宜説明を行うこと。


・行動権

各キャラクターはラウンド毎に行動権を1回得る

行動権は、主に自身の行動順が回ってきた時に以下のいずれかを宣言することで消費され、キャラクターは行動済みとなる


【攻撃】:後述の攻撃を行う

【防御】:即座に行動済みになり、次の行動時まで自身の受けるダメージに-10(最低0)し、自身の【回避力】は0になる

【待機】:即座に行動済みになり、自身の【HP】および【SP】を(1D)点回復する

【スキル使用】:自身の取得している【属性:アクティブ】のスキルを使用する

【アイテム使用】:自身の所持しているアイテムを1つ使用する

【装備変更】:装備しているアイテムを所持品と入れ換える(装備アイテムを外すだけ、または所持品のアイテムを装備するだけでも可)

※【回避】を削除。【防御】の効果変更。


・攻撃

 命中判定とダメージロールを行い、対象への攻撃の命中の成否および与えるダメージを決定する。


・命中判定

 対象の【回避力】を目標に2D+【命中力】(±各種補正)による判定を行う。

成功した場合、その攻撃は対象に命中し、ダメージ計算を行う。

この時も「能動有利」であるものとし、命中判定の達成値が【回避力】と同値でも攻撃が命中することに注意すること。

この判定でファンブルが発生した場合、例え数値上は相手の【回避力】を上回っていても攻撃は自動的に失敗となり、ダメージ計算は行われない。


・「対象は回避を行えない」等と記載された攻撃スキルについて

 上記の記載が含まれるスキルは、基本的に対象の【回避力】や自身の命中判定の達成値に拘わらず攻撃が命中する。

ただし、これらのスキルを使用して攻撃を行った場合でも、命中判定自体は必ず行うこと(その判定でファンブルが発生した場合、スキルの効果を無視して攻撃が失敗となるため)。


・ダメージロール

2D+【攻撃力】(特殊攻撃の場合は【特殊攻撃力】)(±各種補正)でダメージロールを行い、攻撃の威力を決定する。

その数値から対象の【防御力】(特殊攻撃の場合は【特殊防御力】)(±各種補正)を引いて、最終的に与えるダメージを算出する。

この時、与えるダメージは最低でも0点であり、0未満には減少しない(与えるダメージがマイナスにはならない)。


注:ダメージロールは「判定」には含まれず、ファンブルも発生しないので特に注意すること。


・ダメージロールのクリティカル

 ダメージロールに使用したダイスの出目の合計が「クリティカル値」以上だった場合、クリティカルが発生する。

クリティカルが発生した場合、ダメージロールとは別にダメージに+1Dする。

このクリティカルによる追加ダイスで「5」が出た場合はさらにダメージに+2、「6」が出た場合はもう1度だけ+1Dする(この出目によるダメージの追加は発生しない)。


・クリティカル値

 ダメージロールが2Dの場合、クリティカル値は「出目の合計が11点以上」となり、それ以降は1D増えるごとにクリティカル値に+3される。

この数値はスキルによっても変動するが、最低でも8点であり、それ以下には減少しない。


・投擲による攻撃のペナルティ

 アイテムを投擲して攻撃を行う場合、命中判定に-1Dする。


※【覚悟】は削除された。



【「状態」について】

 各キャラクターはスキルの効果やGMの与える戦闘状況によって何らかの「状態」になることがある。

具体的な影響はスキルの効果およびGMの指示を参照するものとするが、特に以下についてはルールとして記述する。


・戦闘不能状態

【HP】が0になった場合、そのキャラクターは「戦闘不能状態」になり、一切の行動や判定を行えない。

この状態のままシナリオを終えるとクリア報酬が配布されないので注意すること。


・飛行状態

 「飛行状態」のキャラクターは射程が「近接」の攻撃の対象に選択されない。

また、後述の「陣形ルール」において常に【防陣】の効果を受けない。

ただし、【飛行特効】効果の対象となる(【飛行特効】の詳細は武器を参照)。



【陣形ルールについて】

 戦闘開始時、敵味方の両パーティは戦闘に参加するキャラクターを「前衛」と「後衛」に振りわける。


・前衛

 パーティに最低1人存在しなければならず、1人も存在しなくなった場合、「後衛」に存在する全てのキャラクターは即座に「前衛」に移動する。

この移動では、後述の「攻撃権」は失われない。


・後衛

 射程が「近接」の攻撃を行えないが、【防陣】効果の対象となる。

【防陣】:射程が「近接」の攻撃の対象に選択されず、自身の行う攻撃のダメージ、および自身が受ける攻撃のダメージは適用段階で半分になる(後衛から敵の後衛に攻撃した場合、ダメージは最終的に1/4になる)


・陣形変更

 行動時、各キャラクターは行動権を消費せず陣形を変更することが出来る(「前衛」↔「後衛」)。

ただし、陣形変更を行った場合、ラウンド終了まで攻撃および「カテゴリ:攻撃」を含むスキルやアイテムを使用できない(攻撃権を失う)



【スキルの属性】

 スキルの属性は以下のように分類される。尚、【パッシブ】【効果参照】以外の属性のスキルは、同一のタイミングで複数のスキルを同時に使用出来ない。

スキルの効果とこのルールが矛盾する場合は、スキルの効果を優先すること。


【パッシブ】

 宣言を必要とせず、取得しているだけで効果を発揮する


【アクティブ】

 自身の行動順に宣言し、行動権を消費して使用する。この属性のスキルを使用した場合、自身は行動済みとなる


【リアクション】

 自身以外のキャラクターが行った、何らかの行動に対して使用する。基本的に使用しても行動済みにならないが、スキルによっては行動済みになるものもある


【セットアップ】

 ラウンド開始直後の「セットアップ」時に宣言して使用する。基本的に使用しても行動済みにならないが、スキルによっては行動済みになるものもある

複数のキャラクターがこの属性のスキルを同時に使用した場合、【素早さ】の高い順に効果処理を行うこと


【判定の直前】

 何らかの判定の直前に宣言して使用する。使用タイミングはスキルの効果を参照。基本的に使用しても行動済みにならない


【判定の直後】

 何らかの判定の直後に宣言して使用する。使用タイミングはスキルの効果を参照。基本的に使用しても行動済みにならない


【ダメージロールの直前】

 何らかのダメージロールの直前に宣言して使用する。使用タイミングはスキルの効果を参照。基本的に使用しても行動済みにならない


【ダメージロールの直後】

 何らかのダメージロールの直後に宣言して使用する。使用タイミングはスキルの効果を参照。基本的に使用しても行動済みにならない


【効果参照】

 上記以外のタイミングで使用するスキル。使用タイミングはスキル効果を参照



※【バッドステータス】

 「バッドステータス」に分類されるのは以下の6種類とする。

それ以外の不利益な効果は「弱体効果」に分類される。

なお、バッドステータス名の末尾に記載された(n)は効果強度を表す。


【狼狽(n)】

効果:自身の意思で陣形変更が行えず、【回避力】に-(強度×3)(最低0)

解除:ラウンド終了時に自動的に解除


【スリップ(n)】

効果:ラウンド終了毎に【HP】が(強度×5)点減少

解除:戦闘終了時に自動的に解除


【スタン(n)】

効果:【属性:リアクション】のスキルが使用不能になり、【素早さ】に-(強度×3)(最低0)

解除:行動終了時に自動的に解除


【放心】

効果:【属性:セットアップ】のスキルが使用不能になり、判定に-1D

解除:行動終了時に自動的に解除


【威圧】

効果:【属性:アクティブ】のスキルが使用不能

解除:セットアップか行動を消費して解除を宣言or戦闘終了時に自動的に解除


【ヘイト:(キャラクター名)(n)】

効果:記載されたキャラクターを含まない判定の達成値に-(強度×5)(最低0)

解除:記載キャラクターが「戦闘不能状態」になるorラウンド終了時に自動的に解除



【報酬について】


・経験点(PP)

 シナリオをクリアしたタイミングで「戦闘不能状態」でなかった場合、以下の「PP獲得基本量」で算出されたPPを参加キャラクターは獲得し、さらにその半分のPPを共用分として、各PLに追加で付与する。

この共用分のPPはPL毎にプールされ、自身のキャラクターに任意の値だけ供出する事が出来る(ただし、シナリオ参加中のキャラクターには供出不能とする)。


※PP獲得基本量:1000+(そのシナリオで倒した敵の「エネミーレベル」と「CL」の合計×10)

※シナリオ内で戦闘が発生していない場合は、倒した敵の代わりに(障害となったNPCの「エネミーレベル」と「CL」の合計)を計算式に当てはめるとよい。


 また、総取得PPが10000以下のPCは、追加で+500PPを獲得する。


・給与(G)

 シナリオをクリアする度に、基本給与1500Gが支給される。

※これに加え、CLが5・10・15に到達する度に基本給与が+500され、クラスチェンジをしている場合はさらに+1000される。


・GMボーナス

 そのシナリオのPP獲得基本量と(参加したキャラクターの基本給与の平均+500)GをGMの所持している任意のキャラクター1体に配布し、その半分のPPを共用分として追加でPLに付与する。

配布対象のキャラクターの総取得PPが10000以下の場合、500PPを追加で配布する。

※1250PP・500Gの固定からセッション毎に変動する形式に変更。




【その他の細かいルール】


・「判定」の定義

 このルールにおいて「判定」とは「目標値が存在するもの」を指す。

そのため、ダメージロールや回復、ダメージ軽減など目標値の存在しないものは判定として扱わない。


・「素手」は【分類:格闘】の武器

 何も武器を装備していない(=「素手」の)状態でも、「制限:格闘装備」「制限:格闘使用」のスキルを使用・適用可能。


・同名のスキル効果は基本的に重複しない

 「この効果は重複する」といった記述が無い限り、同名のスキルは(例え使用者が別々であっても)効果が重複しない。

同タイミングで同名のスキルが複数同時に使用された場合、対象がどの効果を受けるかを決定すること。


・判定でダイスを振れなくなった場合の処理

 何らかの効果により、その判定のダイスが0個以下になる場合、その判定は自動的に失敗となる(達成値が必要な場合、0として扱う)。


・「【HP】減少」と「【HP】を失う」と「【HP】を消費する」の違い


【HP】減少:主に敵対するキャラクターに与える効果。特記が無い限り、対象の【HP】を0にする事が可能。「【HP】減少効果」と記載された効果の対象。

【HP】を失う:主に自身に対する効果。特記が無い限り、【HP】を0にする事が可能。

【HP】を消費する:主に自身に対する効果。コストとして扱われるため、【HP】が0以下になるように消費する事は出来ない。


・キャラクター間のGやアイテムの受け渡し

 同一プレイヤーのキャラクター間では「Gのみ受け渡し可能」。異なるプレイヤーのキャラクター間では「アイテムのみ受け渡し可能」。

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