Weather －レイニーデイ－

設定集 人名（主人公＆ヒロイン）

※各記述は第二部開始時点のものを含みます。ネタバレにご注意ください。

★姓

　位階を表すミドルネーム。トク（皇族）、ジン（王族）、レイ（高級貴族）、シン（神官）、ギ（武官）、チ（文官、大商人）に分けられる。

　日本で最初の位階制度、冠位十二階の「徳仁礼信義智」がモチーフ。

★レイネリア＝レイ＝ホーリーデイ

　レイニーデイの主人公。愛称はレイニー。天人（てんじん）地姫（ちぎ）を庇護するホーリーデイ家の嫡子たる令嬢。

　蒼みがかった銀髪と茶色の瞳を持ち、短く切り結ばれた髪と小振りな胸から中性的な印象を抱かせるが、一部の男女からは熱烈な好意を向けられている。

　性格は温和で社交的だが、時折、所構わず物思いに耽る癖があり、周囲を心配させることも多い。

　智力はそこそこ、体力は人並み程度、魔力に至ってはマイナに嫌われているとの評どおり、魔法を一切行使することが出来ないが、幼き頃からのミストリアの指南により知識だけは豊富にある。

　封禅（ほうぜん）の儀のために出立したミストリアの後を追い、別離を経ながらも旅を通して成長し、自身に秘められた空（くう）属性の力に目覚めるが、皮肉にもそれがミストリアとの間に決定的な溝を生むことになる。

　本来は男性であり、幼少期に空の力に蝕まれて命を失いかけたため、ミストリアの秘術「胡蝶邯鄲（ヴィニャーナ）」により、本人も知らずに女性として生きてきた。

　愛称は雨に関する英語の形容詞「Rainy」より。また、ホーリーデイは神武天皇の祖父「火遠理命（ほおりのみこと）」より。

★ミストリア＝シン＝ジェイドロザリー

　レイニーデイのヒロイン。愛称はミスティ。半神半人の伝説的な巫女、天人（てんじん）地姫（ちぎ）の当代にあたる。

　流れるような金髪と翡翠の瞳を持ち、神に嫁ぐことを運命付けられた絶世の美女。

　性格は超然として掴み所がなく、優しく慈愛に満ちた表情を見せるが、内向きには横着でだらしがない面もあり、しばしばレイネリアを辟易させている。

　王国の守護神、大陸の調停者と謳われ、単身でディアテスシャー帝国を相手取るほどの絶大な魔力を誇る。

　レイネリアとは姉妹のように育った無二の親友であり、当初は御幸（ごこう）の陪従を認めていなかったが、やがては二人で霊峰タカチホに向けて旅を続けることになる。

　正体は五百年の時を生きる五歳児。東方大陸パノティアはヴィナンクル聖合国の出身で、かつてはジェイド＝ロザリーと呼ばれる孤児であった。双子の姉スフィア＝ロザリーとともに水の天人アプへの生贄に捧げられて命を落とすが、復活を果たした後は不老不死のような存在となる。

　姉とともに深海の双璧（そうへき）と讃えられ、水の地姫としてアプに仕えていたが、空の天人アーカーシャの降臨により消息を断った姉たちを追ってヌーナ大陸へと旅立つ。

　オノゴロにおいて姉の残滓からホーリーデイ家の始祖となる赤子を託され、天人の復活を阻止するために約二十年おきに蓄積する魔力を吸収しながら、自身もまた「胡蝶邯鄲（ヴィニャーナ）」により仮初の成長を繰り返してきた。

　空の力に目覚めたレイネリアをアーカーシャの生まれ変わりと断罪、四種の地姫の力をもって決闘に臨（のぞ）むが、全ては火の天人アグニの謀であったことを悟り、自害しようとして相討ちとなる。

　愛称は霧に関する英語の形容詞「Misty」より。また、スフィアとジェイドは火遠理命（ほおりのみこと）の妻「豊玉姫（とよたまひめ）」、その妹にして子の妻「玉依姫（たまよりひめ）」がモチーフ。Sphereは球、Jadeは翡翠、玉（ぎょく）の意。