異能戦争
高望み男
プロローグ
雷鳴の鳴り響く夜
その男、二階堂波和は、荒野の道なき道を歩いていた。
自分の居場所を見失った彼の最期の風景を探して。
「へへっ、最期にふさわしい天気だな。」
大した学の無い波和は、そう言って両手を挙げた。
「見えたぞ!あそこだ!」
追手が叫ぶ。
「おいおい、嗅覚のいいワンちゃんはこれだから困るぜ」
波和は走る。
息を切らしながら後ろを振り返るとそこにはもう誰もいなかった。
「あれぇ、ワンちゃんはおもちゃでも見つけたのかな?」
そう言って皮肉に笑う波和。
荒野の果て、崖の淵まで来た。
「さあて、じゃあな、俺」
そう言うと両手を広げ、前に倒れる。
頭の中を走馬灯が駆け巡る。
「ははは、こりゃあすげえや‼」
激痛が走る。
意識が飛ぶ。
体が軽くなる。
「やっと死んだか…」
そう思った直後だった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます