キャラクター外伝
@moord_kr
コラプス/Sanktionen
何においても死は訪れる
機械であろうと、何であろうと不老不死、そんな馬鹿げた理論を唱える馬鹿な夢遊論者の言葉など響きはしない
なぜないと言えるのか
ではもしこの大地や海が崩壊する時が来た時どうなるか
それでもなお生きていられたとしてもひとりになりこの広大な何も無い暗闇をひとりで居続けたとして心を持っていられるか?永遠に生き続けられるか?
ほぼ無理な話であろう
なぜなら心というものは思っている以上に弱いのだ
たくさんの精神病患者を見てきたが理不尽なことばかりで精神病を患う人がほとんどなのだ
私がなぜ死人を甦らせるなどという研究をし成功させたのかといえば死刑が確定したとして誰がその死刑囚へ刑を執行するのか
そうなんの罪もない死刑執行人なのだ
本当は殺したくもないのに殺さなければならないそれほどに苦しいことは無いだろう
死刑囚は死ねば全て終わりだ地獄なりどこへでも行って終わりなのだだが死刑執行人には終わりはない死刑執行が決まれば何度も人を殺さなければならない
その仕事をし、心を病んでここへ来る人は沢山見てきた
みんな同じように言う
私はなんの罪もないのに人を殺すなんてただただ怖いのです、と。
ならば罪人の死体を甦らせてそれを利用し死刑囚を殺させてしまえばそんな人は居なくなる心をやまなくて済むのだだから私は禁忌に手を染めてでもこの死人蘇生術を編み出して成功させて正式に死刑囚を殺させている
私に罪悪感などないなぜなら罪人などこの世に不必要なものであるのだから
死んでしまって当然なのだとそう私は考えるからだ
許してくれなどと今更叫んだところで死刑が覆ることはない
「貴方は何をしましたか?何人の罪なき人を殺害しておいてあなたは命乞いをするのですか?滑稽ですね、そして醜悪だ、さぁ死ね。もがき苦しみ、泣き叫べ。」
手を挙げてその死刑囚へ死人を仕向ければ肉を欲しているその死人達は一斉に死刑囚へ飛びかかる
血が飛び散り聞くに絶えないほどの壮絶な悲鳴が暫く響く
私にはそれはただの喜劇だ
なんて面白いのだろう罪人が罪人に殺される、それほど滑稽なものはないだろう
骨と内臓が散らばり頭がごろん、と床に転がれば死人は私の合図で一瞬でドロドロと溶け黒い泥のように消えてなくなっていった
その頭を踏みつけて私は笑い、足でその汚らしい目玉を踏み付ける
ぐちゃりと音を立てて赤黒い塊になる
「さようなら、あの世でも、苦しみに悶え続けろ」
と言ってその場を後にした
これで今日の仕事は全て終わりだ愉快だろうにこんなに面白い終幕は他にはない
罪を犯すならそれを、処すだけなのだ
と白い頭蓋骨をなぞれば赤いワインを飲み干して立ち上がり笑った
キャラクター外伝 @moord_kr
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