裏お尋ね

斉木 京

第1話 死者を呼ぶ方法

死者の霊や神と交信する方法は洋の東西を問わず、かなりの種類がある。


ごく限られた霊能者が行う霊視、口寄せだけではない。

闇に隠れて庶民の間でもそういった呪いや占いは昔から行われてきた。


例えば"こっくりさん"や"ひとりかくれんぼ"はあなたも聞いた事があるだろう。(本当に危険なのでやらない方がよい)

これらも降霊術の一種と言っていい。


こっくりさんの起源は、もともとアメリカやヨーロッパで行われていたテーブルターニングやウィジャボードにあることは有名だ。


一定の作法に従って行う事によって、霊媒でない普通の人達にも死者と交信する事が出来るという。


私が聞き集めた怪談の中にもそういった降霊術に纏わる話がいくつかある。

その中で、とりわけ厭な話があるがこれまで人に話す機会がなかった。


"裏お尋ね"という降霊術の一種が、とある山村の旧家に伝わっていた。

その降霊術を巡る事件の顛末をお話しする。


なお作中の人物は仮名である事をお断りしておく。

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