第89話 記録の力


 前回、パンへの愛を語らせて頂いたところ、比較的高いコメント率になり、とても楽しかったです。そのため、勝手にコメントを以下のラジオ回で紹介させて頂きました。

 奥森ゆうやさん、ゆうすけさん、乃々沢亮さん、切り株ねむこさん、ありがとうございました。もし「恥ずかしいからやめて」とか「お前のラジオなんかに出されたらヘンタイがうつる」とご心配の方はご連絡ください。また、時間の関係上、ご紹介出来なかった皆様もいつもありがとうございます。本当に楽しませてもらっています。


 第10回 小学生は最高だぜ!! 

 https://twitcasting.tv/c:askew/movie/663075204#

 話の内容は全く尺に収まっていませんが、なんとか時間ぴったりに挨拶出来るようになりました。超絶暇であればながら聞きして下さると嬉しいです。今年から頑張って細かい台本なしで喋る練習しています。間投詞/フィラー(えー、あのー)が頻出し、滑舌は未だにあやしい(教室が”かうしつ”になったり)ですが、意識して直していきたいと思っています。考えの偏りは直しようがありません。残念です。


 〇


 さて、こうして続けている週1回のラジオですが、これが良い記録になっているんですよ。その時に何を考えたのか、どんな世界観(※1)だったのか。まだ始めて2ヶ月ちょっとしか経っていませんが、すでに自分の選ぶ言葉に、拙い話し方に時間の経過を感じられます。


 つまり、変化を感じられる。

 記録の最大の利点は「変化を視覚化する」ことにあると思います。


 最近、GarminガーミンのVenuというスマートウォッチ(※2)を買いました。主に健康状態の記録と、運動記録のためです。心拍数や歩数はもちろん、睡眠時間、睡眠深度、ストレス値、水分摂取量、運動強度、最大酸素摂取量などがトレースできます。あと、体組成計とも連携して、体重や筋肉量、体脂肪率なども記録しています。1週間つけっぱなしでもバッテリーが持つので、わずらわしさはゼロです。


 これによって食生活が変わったかと言われると、答えはノーです。体型を意識しているとはいえ、食べたくなったらパスタも食べますし、ファストフード店に行くことも臆しません。


 では何が変わったか。

 一番大きいのは「無変化に気付くようになった」ことです。

 

 特に顕著なのは「水を飲んでいなかった」こと。気付くと食事以外の時間は水分を取らないことがままあったりしたのですが、水分摂取量のトレンドを見ているうち、常に水をそばに置くようになりました。


 あと、運動がさらに楽しくなりました。今までも週何回か運動はしていましたが、やっぱり消費カロリーや運動強度がわかると、「良い運動したな」という達成感とともに、やってない日には「ちょっと散歩しようかな」と思えてきます。

 先々週の土日にスノボに行ったのですが、そこでも記録は大活躍。2日で80㎞を滑り、2,200kcalほど消費していました。その記録があるだけでフライドチキンを食べることに罪悪感がなくなりますね。これも良い結果です。安心感が違います。決してカロリーを消費することだけが目的ではありません。ジャンクフードを良心の呵責なく食べるためにも必要なのです。


 そういえば記録ダイエットは「(無)変化を知る」ことのみに頼る方法ですね。食べたものとカロリーを記録する。ただそれだけなのですが、とても効果を期待できるのは言うまでもありません。難点は記録がメンドクサイこと。唯一すればいいことが一番メンドクサイ。これは致命的。今はアプリやスマウォなどのデバイスがあるので以前ほどハードルは高くないと思いますが、やっている人がいたら所感を教えてください。


 〇


 記録で変化を視覚化することは「(無)変化に気付く」ことでもあり、ここまでならOKという「閾値を知る」ことでもあります。そして、多くの場合「成長を感じる」ことでもあります。

 

 記録を付けることは今を過去にすることではありません。過去と今を比べることです。そして、前に進む原動力にすることです。過去を火にくべて、今を温めるための行為です。記録は今のための行為なのです。


 森見登美彦氏のペンギンハイウェイから抜粋します。


 ――他人に負けるのは恥ずかしいことではないが、昨日の自分に負けるのは恥ずかしいことだ。一日一日、ぼくは世界について学んで、昨日の自分よりもえらくなる。(森見登美彦 ペンギンハイウェイ 角川文庫)


 だから、僕は記録をつける。

 アオヤマ君の考えを援用しましょう。




 ――よそのヘンタイに負けるのは恥ずかしいことではないが、昨日のヘンタイに負けるのは恥ずかしいことだ。一日一日、ぼくは世界について考え、昨日の自分よりも変になる。(Askew いつか変態になりたいキミへ カクヨム)


 


 その成長が正しい方向であるかどうかは、神のみぞ知る。







 ※1 世界観

 誤用されやすい言葉ですが、舞台設定とか雰囲気とかそういう意味ではないです。

 ”世界観とは、世界の意味を問うもので、たとえば「この世界は私にとってどんな意味があるのか」「この世界で私はどのような役割を果たしてゆくことが期待されているのか」「世界の中で人間はいかなる役割を果たせば意味があるのか」などの問いに答えようとするものである。したがって、世界観とは、世界に対する態度およびその表明であるとみなすこともでき、人生観や実際の生き方と結びついている。”(Wikipedia)


 ※2 Garmin / Venu

 https://www.garmin.co.jp/products/wearables/venu-black-gold/

 ガーミンのスマウォは種類があって選ぶのが大変ですが、ランニングをしない人はVenuもしくはVivoactiveでいいですね。運動もあんまりという人はVivomoveか、GarminにこだわらずWithingsとか他のメーカーでも良いと思います。

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