第5話@二回目のライブに向けて・・・
すっかり夏休みも終わり、もうすぐ定期テスト。僕たち三人は授業を聞いていたら中学校の間だけでの話だが、ほぼ満点に近い点数、獲得することができた。俗にいう、「No勉」といわれるものだ。そんなことをずっと続けてきた。きっとだからこそ、この学校に合格できたのだろう。
もちろん、中山さんには結構、注意されていたが今ではそんなものかと理解を示してくれる。
そんな僕の過去回想は放っておくことにしよう。この定期テストが終われば、二週間後には文化祭が待っている。なかなか人数の少ない学校であるのに対して、結構規模が大きいのはこの文化祭、特徴の一つだ。
「ってなわけで。定期テストが終わればまずはライブを開催しようと思う。」
実朝の説明はおよそ的確だった。そして行動が早かった。
すでに古谷さんには連絡をしているとのこと。さすがである、さすがだ。
「なるほどな。唯、予定分かる?」
「うん。こういうことだろうと思って、私の分と、施設の分。」
そういってプリントを出した。
僕も手帳を出した。
その時、気づいた。唯の予定表にはHGP創英角ポップ体で踊るように書かれた、その楽し気な予定。
「なぁ、唯。何か予定が入っているの?」
「あぁ、うん。実は一緒にボーリング行かないかって。」
「あのぉ、お二人仲よくなさってるところ申し訳ないんですが・・・。」
「わりぃ、実朝。じゃぁ、予定合わせようか。」
「おっけ。じゃぁ、まずは九月十五日土曜日は?」
「僕は大丈夫かな。」
と、僕。
「私その日は予定入ってるかな。」
「その次の週は?」
この会議の司会はいつも実朝だ。
「私その日は地学の方のボーリングが・・・。」
「ごめん、今何と・・・?」
と、僕。
「“地学の方のボーリング”って言ってたよな?」
と、実朝。
「うん。何かおかしなこと言った?」
と、唯。
「言った!」
「言った!」
と、僕と実朝。
十月十三日土曜日、文化祭はもう、すぐそばまで来ている。
***
僕は実朝と九月十五日土曜日に古谷さんにお願いして九月二十七日、東山山上駅前の交差点でライブをすることに決まった。前とは異なる場所にしたのは新しい客層をゲットするためだった。
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