前のエピソード――筋トレ減量考（五）　おしっこ我慢しながら記したとは誰も想うまい。

　今回は毎日の楽しみ、食事について記そうと想う。

　回数から言えば結構多いと想う。日に六度は食事（栄養摂取）している。……そう記すと大概の読者諸氏は昼食やら夕食の量を思い浮かべて「六度も！？」と驚愕するだろう。しかしあの量を六度も食べている訳じゃない。流石にそれはキツいし、猫まっしぐらでぶりんまっしぐらである。

　朝食、昼食、夕食……所謂三度の飯の量は少し（ってか結構）多くなった。男子高校生並みに喰らうんだよ。トレーニングで破壊した筋肉を作り直すから建材（タンパク質、アミノ酸）が結構な量必要になるの。体動かすと腹が減るでしょ？　筋トレって結構ハードなんだよね。腹は滅茶苦茶減る。

　一番驚くべきは朝食を食べる事かもしれない。儂、ガキの頃朝食作って貰わなかったのよ。実母が低血圧で起床出来ないので「勝手にやりなさい」スタイルだった。小学生の頃から面倒臭くて何も食べずに登校していたらいつの間にか朝食を受け付けられない体になっていた。それが「お腹減ったな」とオムレツ作るようになったんだから凄まじい進化である。朝腹が減るって……なんて人間らしい生活なんだ！

　ある日の三食なのだがこちらに記そうと想う。

　朝　・オムレツ（卵二個分）

　昼　・箱ハンバーグ

　・パセリ（三分の一束）

　・納豆（一パック）

　・煮干し（二つかみ）

　夕　・サラダ（レタス、ベーコン、ブルーチーズ。味付けはモルトビネガー）

　　　・鶏胸肉のステーキ（百五十グラム。付け合わせはピーマンときのこのソテー。ソースはバルサミコ酢、醤油、ラム酒、胡椒、蜂蜜を溶かしたもの）

　　　・オムレツ（卵二個分）

　　　・納豆（一パック）

　　　・小松菜のおひたし（半わ。三杯酢と水煮のツナ缶で和えている。花鰹を乗せた）

　以上がある日の三食だ。

　ごりっごりの炭水化物カーボンであるご飯やパンは口にしてない。食物繊維と糖質なので他の物から摂れると考えているので効率を良くする為に口にしてない。

　卵はお勧めだぞ。タンパク質でもあるし、筋肉を太くする為に必要なアミノ酸がどかんと詰まってる。従って儂は日に四つ喰ってる（加熱して食べよう。生よりも吸収率が良くなるぜ）。

　しかしこれだけストイックに喰っててもタンパク質の目標摂取量に届かない。

　そこで科学の力を借りる訳だ。つまりこれが六食になる原因。

　プロテイン様である。

　プロテイン……直訳するとタンパク質。その名の通りタンパク質を（多くは）牛乳から抽出したサプリメントである。これを最適な時間に摂る訳だ。

　話が横に逸れるがプロテインは決して筋肉増強剤ではない。ただのタンパク質の塊。飲んでムッキムキになるなら面倒臭がり屋の儂は筋トレなんて絶対にやらない。鼻ほじってケツ掻いて科○研の女見てる方が楽だもの。本当に筋肉量を増やすって大変な事なのよ。女性諸氏、そこら辺を騙されないように。

　話を戻そう。最適な時間と記した。人体は摂取した全ての栄養を吸収出来る程有能ではない。少しずつ可能な範囲で……夏休みの宿題を計画的にこなす良い子のように吸収するのである。だからして効率よく体を作るのには「朝食沢山食べたから他の二食はいいや」って物臭起こせない訳である。面倒臭ぇよな、本当に。

　しかし一日中肉喰ってる訳にもいかんし、何よりも飽きるし吸収に時間を要する。そこでプロテイン様のご登場である。

　プロテインは一日に三度摂取してる。

　朝食前に摂るアイソレートプロテイン、筋トレ直後に糖質（あまいお菓子）と共に摂取するアイソレートプロテイン、寝る一時間前に摂取するカタボリック防止の為のカゼインプロテイン。アイソレートとカゼインは名前が違うプロテインだけど、両方とも牛乳由来のプロテインだ。アプローチが違う。

　まずアイソレート。アイソレートはラクトース（乳糖）不耐性の人にお勧めの品。牛乳飲むとお腹の調子悪くなる人おるでしょ？　それがラクトース不耐性。ホエイプロテイン（乳清。ヨーグルトの上澄みね）を更に濾過した物で、ラクトースが限りなく少ない。よってお腹の調子が悪くなり難い。儂はラクトースに耐性があるが共にプロテインを飲んでる智将は不耐性なのでアイソレートを購入してる。価格はホエイに比べれば高い。耐性あるならホエイを勧める。

　アイソレートは吸収が早いのが利点。従って眠っていたので栄養摂取出来ずにカタボリック（筋肉の異化。破壊ではなく、分解。エネルギーが無くなると筋肉を分解してエネルギーに変える事。つまり恐ろしい状態）が置きる朝に飲むべきプロテインなのだ。アイソレートやホエイは牛乳や豆乳で割らない方が良い。なるべくなら水で。水なら余計な成分が入っていないので吸収が早いからだ。

　そしてアイソレートは筋トレ直後三十分以内にも摂取してる。これは所謂「ゴールデンタイム」と言うやつで代謝も血流も滅茶苦茶良くなっているので、直ぐ筋肉に届き易いからだ。しかもこの時に糖質を摂るとこれも筋肉に行ってくれる。ゴールデンタイムに適度な糖質を摂るべき。

　そしてカゼイン。こちらもアイソレートやホエイと同様、牛乳由来のプロテインである。ただ、アイソレートとはアプローチが違う。カゼインは時間を掛けて吸収される（従って朝や筋トレ後に飲むのは控えよう）。アプローチが違うからこそ飲む時間も違う。こちらは眠る一時間前がお勧め。睡眠中は栄養を摂取出来ない。従ってエネルギーが不足すると先に記したカタボリックが起きる（カタボリックを忘れた奴は読み直せ！）。それを防止する為に飲むのが目的だ。時間を掛けて吸収するので、寝ていてもゆっくりゆっくり栄養を摂取している状態になる。……なんて便利なプロテインなんだ！

　プロテインと言えばドラッグストアや広告でよく見かけるのはザ○スだけど、結構メーカーがあるんだよね。メーカーによってフレーバーや成分量が違うので飲むならそこら辺を気にして飲んでみるといいと想う。

　フレーバーは美味しい物も有るっちゃ有るんだけど、美味しいってのは余計な物が入っていると言う事だからナチュラルタイプ（多くは味無し）には成分が劣るからね。儂はバ○クのアイソレートとカゼイン、どちらもナチュラルを飲んでる。

　因に外国の物だとセールで安く手に入るのでそちらを購入するという手もある。

　減量や筋肉量を増やすにあたってプロテインは必要不可欠なサプリメントだ。正直、便利なアイテムだと想う。しかしサプリメントはサプリメントであるので、食事はちゃんと頑張ろうね。食物から摂れる栄養程、文化的で楽しい物はない。

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