第五回放送テーマ【眼鏡】
*この物語は販売員として幾多の伝説を築き上げた金髪ガイルスタイルのムキムキマッチョマンの変態であるドュギュネスと。
グラマラスボディの潤艶ピチピチ十頭身アシスタントであるジェニファーの二人からなる大人気異世界通販番組である。
★
ここは私達が暮らす地球とは違う場所。
人ではなくモンスターが暮らし、命の危険があるとてもとても危険な場所。
そう――異世界。
本日のロケ地は広大な草原でも、燃え盛る火山地帯でも、宝のある大迷宮でも、人里から離れた湖でもない。
ここは〝魔王城〟から少しだけ離れた崖の上の特設スタジオだ。
景色はとっても
「今日はどうしたのドュギュネス? こんな〝
「
「あなたは本当に素敵な
どうやらジェニファーはドュギュネスに首ったけみたいだ。
「そうだろジェニファー!」
ドュギュネスは大胸筋で返事をすると、何やら素敵なサプライズがあるようです。
「それでは今日から発売される我が社の自信作の前に――紹介したい
ドュギュネスの肉体美から鳴る豪快で溢れんばかりの拍手と共に現われたのは――
勇者♂Lv.87「こんにちわ!」
魔法使い♀Lv.68「やっほ~皆、見てるかな?」
拳闘士♂Lv.74「この度は、よろしく頼む」
現われたのは異世界の定番である勇者一行だった。
テンション変わらず進行を続けるドュギュネス。
「僕とジェニファーと、この三人をいれた本日の放送で紹介するのは~この〝
手には
「ん~、ドュギュネス。あなたにしては赤の
ジェニファーはあまりのデザイン性能に口を曲げてお手上げのようす。
「
上半身を駆使してドュギュネスのスーツが
「
「も~、ドュギュネスったら~
「「
勇者と魔法使いは置いてけぼりになっていたが、とんだ茶番を見せられた拳闘士は怒りを現わにした。
「フンッ、くだらん。我々は魔王を倒すためにここまで来たんだ。こんなことに付き合う暇など――」
有無を言わさずドュギュネスが〝
『カチャッ』
すると拳闘士は赤のアフロヘアーになり、背後にはミラーボールが現われた。
「
ドュギュネスが〝
『スッ』
何事もなかったように元の姿に戻る。
そして、説教開始↓
「第一にこんな敵城前で〝異世界ショッピング〟だと? 怪しすぎるにもほどがあるぞ! これは新手の罠と言う可能性もだな――」
有無を言わさずドュギュネスが〝
『カチャッ』
「
素晴らしいブレイクダンスを踊りだした。
社命を賭けた商品にドュギュネスは嬉しそうだ。
「どうだいジェニファー!?彼はまるで別人みたいに明るく見違えたろ? やっぱり
仲間の
「最初から噓くさいと思ったんだ、早く元の拳闘士を返せ! 行くぞ魔法使い!」
魔法使いの方へ振り向くと、水着のブロンドギャルがそこにはいた。
「
「って、お前誰だよ!」
「
「oh~、失礼しました!それは女性用の〝
ジェニファーが新色&新性能商品を手に宣伝した。
「こっちには、カメラマンの〝
ドュギュネスは少しだけ悩んだ。
勇者が自分だけ仲間外れになって怒ったと思ったからだった。
「本当は100種類~選べるんだけど……でも勇者パーティーは、お揃いの方が団結感あってていいよね★」
万力の如き羽交締めにしたドュギュネス。
「外れないように固定ベルトもお付けしま~す。今回だけの特別
〝
「おい、やめろ!離せよ!」
「現在
「うわ~っっ!!!――」
ここからは大変お見苦しい光景が流れていますので、全長3M強のゴリラと
「これであなたも自分を変えられるさ★」
一本160$~
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以下後書き↓
勇者一行は得意のチームワークを駆使して、見事に最終決戦に挑んでいました。
相手はこの世界で最強の宿敵である魔王。
これまで数々の勇者が挑むも、無惨な結果に終わっている。
〝魔王城
勇者「
魔法使い「
拳闘家「
三人のケビンによる一糸乱れぬ波状攻撃により、流石の魔王でも成す術はありません。
速すぎるケビンに
ディスコのように揺れ動く魔王城。
ミラーボールによる視覚攻撃。
縦横無尽に暴れ回るアフロ達。
魔王「グハッ……今までで一番ヤバい奴等が攻めてきた――」
めでたし★めでたし★
以下おまけ↓
①
〝
『カチャッ』
トム「
〝
『スッ』
トム「
②
〝
『カチャッ』
トム・銀「
〝
『スッ』
トム・銀「
③
〝
『カチャッ』
トム・金「
〝
『スッ』
トム・金「
*トムやトムはトムのままでいいのです。
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