三話
僕の眼を、見えるようにして下さい!
齢、五、六才だろう。
毎日毎日、来ていた。
十八になる時までな。
父ちゃんと母ちゃんに苦労はかけられないと。
手伝いしても、見えないから役に立たない。
仕事が出来れば、楽させてやれる。
その一心だった。
小さな神達は、持って生まれた因果には何も出来ない。
守ってやるのが、精一杯だ。
そして、その子が毎日願っていた神はまだ成り立ての若い神だった。
若い神は、その子の願いを必死に叶えてやろうと頑張っていたよ。
そんな時…
あの事件が起こる…
お前の愛する魔王が起こした…
神への反逆だ。
鬼や魔は歓喜し、もう遠慮は無くなった。
抑える側の強い神達は、強い魔達の相手になる。
人間界の半分は、小さな悪魔達の餌場になった。
それはあの村も、変わりない…
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