倉科先生

一ノ瀬 彩音

第1話 倉科先生

私事、倉科香苗クラシナカナエには大好きな人が

いるのですけれど、その大好きな人は私が通っている

某大学の大学生です。


私は某大学に通っている先生でございます。


その大好きな人とは既に婚約しているのですけれど、

なかなか上手くいかない事もあります。


その大学生のお名前が水無瀬壕ミズナセゴウです。


私と壕は先生と大学生という立場ですので、

大学内ではイチャイチャラブラブは致しません。


それに私が30歳で壕が21歳なので、年の差なんですが、

私はあんまり気にしていません。


壕からも年上の人が大好きって言ってくれているので

私は本当に嬉しいです。


私も壕も大学内に居る時は愛し合うという事はしませんし、

そんな事をすれば問題になるので決してしません。


大学内に私も壕も居ない時はイチャイチャラブラブしてて

愛し合っています。


そうは言ってもキスばかりしているような感じです。


後は週末になるときちんとデートしてて楽しくて

本当に幸せだなって思います。


しかし、最近は壕と交流してても壕は楽しくしてないし、

つまらなそうな感じをしているのです。


私からすると心配なのですけれど、それでも壕には何か

あるとしか思えません。


それでも壕から何も言われないので私はじっとする事しか

出来ないというのが現状です。


今まではお互いに愛し合ってとても楽しくしていたのですが、

今では壕はそういう顔をしていません。


私が悩んでも仕方がないので諦めます。


そんなある日、壕からご連絡が来て会いたいって言われますと、

私も会いたいって言って会う事になります。


壕から指定された待ち合わせ場所まで行くと、そこには壕が

待ってて私は壕の元へ行きます。


壕の元へ到着した私は声をかけるのでした。


「お待たせ、壕」


「倉科先生、来てくれてありがとう」


「うん」


「会いたかったよ」


「私もよ」


私と壕は見つめ合うと二人はキスしているのです。


少しの間、私と壕はキスしているのでした。


「壕は何かあったの?」


「何かって何」


「最近の壕は幸せそうにしてないし、つまらないって顔をしているしね」」


「そうかもしれない」


「何かあったのね」


「うん」


「お話してごらんなさい」


「実はね、婚約破棄したいんだ」


「婚約破棄してどうするの?」


「どうするって言われても困る」


「ただ単に婚約破棄したいのね」


「うん」


「壕がどうしても婚約破棄したいって言うのなら

私は止めません」


「本当に?」


「ええっ」


「じゃあ、婚約破棄させて下さい」


「わかりました、壕」


「倉科先生、ごめんなさい」


「気にしないで」


「本当にありがとう、倉科先生」


「婚約破棄はつらいけれど、それもしょうがないね」


「そうだね」


「私もこれからは違う恋愛を探すので心配しないでね」


「うん」


私と壕の恋愛はここで終わりますけれど、私は新しい恋愛を

探して必ず幸せを掴みます。


壕と将来、一緒になれないというのは悲しいけれど、

それでも壕が婚約破棄したいという事で受け入れたのです。


私も壕も後悔していませんし、後戻りは出来ません。


私は気持ちを切り替えて新しく出発するだけです。


恋愛はきっとまだ出来ると信じてね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

倉科先生 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ