第9話 お祭り作戦



 昨日の提案はどうやら、ただの虚言ではなかったらしい。


 日付が変わった今日も言われた。

 例の彼女に。


「さあ、お祭りをしようか」


 そういうわけで、クラスの皆をあつめて、お祭りの準備をすることになった。


「みなさーん。お祭りをしましょーう」

「は?」


 それもみんなで。らしい。


 目の前の彼女は意気揚々と、いたずらを思いついた子供の用に、教室にいる者達に語り掛ける。


 クラスメイト達は、最初「ふーん」みたいな反応だったのに、彼女が熱心に呼びかけるもんだから、信じられない事に、最後には皆のりきになってしまった。


 めちゃくちゃだ。きっと、先導者の素質があるのかもしれない。


 ついには、先生の許可をかりて、休みの日に学校の裏手でお祭りをすることになった。


 神社の巫女さんであるクラスメイトにも声をかける、準備っぷり。


 演舞を頼んだり、飾りつけをしたりと、なんだか思った以上に大ごとになってしまった。


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