第4話【僕は小学一年生の令和(のりかず)です】
令和キッズ初の小学一年生という世間的祝福ムードはメディアとか言う人達が捏造する幻想だって、隣りの子が隣りの友達に教える声を僕は拾った……
「勝手に聞いてんじゃねぇよ……」
「え……」
勝手に聞こえて来る声に対して僕がどうすればこの子は良かったんだろう……
「黙ってんじゃねぇ!!」(ボソッ)
ドスッ!!
脇腹にえぐい腹パンをもらった……
殴ってきた奴は『幣原(しではら)咲紀弥(さきや)』というらしい……関わりたくないけど……多分既にターゲットにされていると僕はこれまでの一桁のLIFEで思い知らされてしまっていた……
担任の先生は新卒採用の新人先生だと自己紹介してくれた。
人の良さそうな表情を浮かべ微笑みを浮かべながら「皆さんの担任の先生になりました!!『仲田(なかた)貴史(たかし)』です!!よろしくね!!」
《よろしくお願いします!!》僕以外の人達は口を揃える様に唱えた……
一人だけ無言だった僕を仲田先生は一瞥して、《チッ……》と舌打ちしていた……
どうやら、この大人も僕の味方どころか敵にしかならない事は、ハッキリしてしまった……
この学校は担任の先生が6年間同じな事も増えたらしい……
人手不足らしい……
こういう風に令和世代の弊害の闇歴史を浮かべながら仲田先生はスマホを弄りながら校長先生の話なんて聞いていなかった……
入学式という通過儀礼を終えた僕は、帰りたくも無い家に行くしか無かった……
【僕は小学一年生の令和(のりかず)No.01《了》】
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