婚約破棄! 婚約破棄ってうるさいわね!

第1話 うるさいわね！

私には婚約している人がいるのです。

婚約している人がいるという事は

婚約者なのですけれど、その婚約者が

突然、婚約破棄したいって言ってくるのです。

私はもちろん反対しているのですけど、

相手がなかなか婚約破棄を取りやめて

くれないので私はどうしようかなって

思っているのです。

結局は平行線となって、その場ではお話が

終わってしまうのでした。

翌日、私とその婚約者はまたお話しているのです。

「婚約破棄の事は考えてくれたのか？」

「考えたけど、私は認めない」

「婚約破棄させてくれ～～～い」

「嫌だっ！」

「婚約破棄したいんだ～～～よ」

「私は認めません！」

「婚約破棄させやがれ！」

「ダメですっ！」

「何でだよ、いいじゃないか」

「よくありません」

「理由を教えて欲しい」

「婚約破棄するという事は貴方との

恋愛はおしまいになるのよ」

「それでもいいんじゃね」

「どうしてそういう事が言えるの？」

「婚約破棄するからだ」

この人とお話していると私はどうにかなりそうで

怖いです。

しかも婚約破棄を取り止めないので困っている。

一体どうすればいいのかもわからないので

私は悩んでいる。

「婚約破棄」

「婚約破棄」

「婚約破棄」

「婚約破棄」

「もうっ！　婚約破棄、婚約破棄ってうるさいっ！」

「うおっ、怒りやがった」

「婚約破棄したいのはわかったから

勝手にして」

「そうさせてもらう、じゃあな」

私は婚約破棄されてしまった。

相手が婚約破棄と何度も言ってうるさいので

婚約破棄を受け入れた。

そうした事で私は惨めな女性になってしまうのでした。