第121話 森で狩りをする
俺達はミーズ村近くの森にいる。
「ロック鳥がこんなところにいるなんて・・・。」
剣聖ルイが眉を顰めて考え込んでいる。
「普通はこの辺りにいないの?」
俺はルイに聞いた。
「そうです。ロック鳥が出現したら大騒ぎになりますよ。冒険者ギルドでもその様な情報はありませんでした。」
「ラッキーだったねー。これで鶏肉は食べ放題だよー。」
「ええ!そっちですかぁ?ロック鳥が現れたら村も危なかったのですよぉ。はぁ、タクミ様達は凄過ぎます。」
驚き呆れるルイ。
「そっかぁ?まあ、良いじゃない。奥に進もうよ。」
「はい。しかし、この森に何かが起こってる事は間違い無さそうですね。」
「ふぅん。」
俺達は森の奥に進む。
進みながらキラースパイダーや、蟷螂のモンスターであるキラーマンティス、蟻のモンスターであるキラーアント、蜂のモンスターであるキラービーをガンガン狩りながら素材や魔石を採取していく。
次々と出て来るモンスターを、片っ端から狩って解体して、アイテムボックスに収納していく。
あんまり多いので、リンとルイが倒してる間にノワが解体し、ノワが解体したモンスターを俺が収納しながらまた狩る、ノワの解体が間に合わずルイも解体に回って、もう分けが分からんくらい忙しい。
そして、やっと一段落した。
「タクミ様無茶苦茶です。これ程のモンスターをこんなにあっさり狩っていくなんて・・・。」
いちいち驚き呆れるルイを見てると面白い。
「しかし、この森はモンスターが多くて良いなぁ。素材の宝庫だ。ウハウハだな。」
「本当ですねー。ダンジョンと変わらないですねー。」
俺とノワが笑いながら会話してると、ルイが眉を顰めたと思ったら、目を見開き変な顔をしている。
「どした?」
「ダンジョン!ダンジョンです。まるでダンジョンの様にモンスターが溢れています。」
「だから、良い狩り場だって話をしてるんだよ。」
「いえいえ、この森には通常はこんなにモンスターはいません。まるでダンジョンからモンスターが溢れた様に、正にスタンピードみたいなのです。」
興奮して早口で捲し立てるルイ。
「ふぅん。そうかい。」
俺とノワとリンはルイが何で興奮してるか分からない。
「この森にダンジョンは無いのですよ!」
「ダンジョンって、新しく出来る事は無いの?または今まで発見されて無いダンジョンが見つかるとか?」
「そ、そんな事も無くはないですが・・・。」
「じゃあ、新しく出来たんじゃない。または未発見のダンジョンがあったとか?」
「そうかも知れません!!!」
相変わらず興奮気味のルイ。
「明らかに、小規模のスタンピードが発生してます!!!」
「へぇ。んじゃ村も危なそうなので?数をちょっと減らしておこうか?」
「え?」
驚くルイは小声で「都市と冒険者ギルドに知らせて、冒険者と騎士を派遣しないの?でもデーモンスレイヤーで、ドラゴンスレイヤーのタクミ様だから大丈夫なの・・・。」とブツブツ呟いている。
「ノワ、全開で探知してモンスターが多く集まってる場所を教えて。」
「はーい。」
ノアの耳がピクピクして鼻もヒクヒクした。
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