昔ながら、職人気質の自転車屋さん。バイトも続かなくて、親の仕送りに頼っている大学生の僕。自転車のパンクが原因で、僕とチャリじいは知り合います。口も悪く怖い印象のチャリじいの昔話。懐かしい話がいつしか僕の憧れになっていきます。男同士の夢と人生が交差したとき、優しくてまばゆい世界が広がりました。作家さんのお人柄と愛情が、文章から自然に伝わってきます。主人公が夢を引き継ぎ、逞しくなってまばゆい世界を感じるシーンを長編で読みたいとも思いました。ぜひ、ご一読ください。