第90話 エピローグ 一

 『何てことをしたんだ…!』

僕は家に着くなり、そう後悔する。

 『これでは、もう平沢さんに合わせる顔がない…。』

 僕は自分のベッドの中で一人悶々とする。その日はまだ寒い冬なのでベッドに入り込むとそのまま眠気に襲われてしまいそうだが、その時の僕には全く眠気はやってこない。

 そして僕はふと思う。

 『何やってるんだ僕!僕は平沢さんと逢って、成長したんじゃないのか?

 こんな所で悶々としてる場合じゃないだろ!』

 そう思ったら、僕の心の中から少し勇気が湧いてくる。

 それは、冬に入ると気持ちがいいお風呂の湯船よりもあったかい、僕の気持ち。

 そして、僕は平沢さんにメッセージを送る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る