第55話 哲学の話 十一
「それで―、中野さんは、その、精神的なものに関してはどうお考えですか?」
ここまで平沢さんは真剣に僕の話を聴いてくれ、興味を持ってくれたのだろう。ただその平沢さんの質問は少し食い気味で、僕は少しだけびっくりした。
それは、僕の考えを聴きたがっている、いやそれだけではないような…。
「そうですね…。
僕は、いわゆる物理的な脳の現象とは別に精神的なものは存在すると考えています。そしてそんな精神的なものの存在を証明することが僕の夢、目標と言ったら大げさですかね…。」
「そう、ですか―。」
その平沢さんの顔が少し悲しそうに感じたのは、僕の気のせいだろうか?
「以上で説明は終わりになります。今日はありがとうございました!」
「こちらこそ今日は興味深い話を聴かせて頂きありがとうございました。
ではそろそろ失礼させて頂きます。」
そこで…、僕は自分でもびっくりするぐらい、大胆な行動をとる。
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