オレンジジュースで乾杯


殺そう

お前を

今すぐに

おれは

単刀直入だった

ずばずばだよ毎日

胴体と首が繋がってるお前

不自然だな

「それちょっと間違ってるんじゃないですかね?」

直ちに間違いを修正しようとする

指摘をする

みんなが敢えて口にしないようなことをわざわざ言う

「切断しましょうよ」

誰一人の賛同を得ないままに具体的な行動へと移ってしまう

そしてお前の胴体と首は切り離された

ざくり

おれは無職

そいつがついに蛮行を成し遂げた

まるで身体障害者が一生懸命、頑張って何かを成し遂げたかのような爽快感がその場を包み込んだ

「やったじゃん!」

そんなことを言いながらまるで身体障害者みたいなおれの肩をぽんと叩いて祝ってくれた

何しろみんなは身体障害者みたいなおれなんて肺呼吸しか出来ないただの役立たずだと思い込んでいたらしいから

拍手が巻き起こった

どうだよ

身体障害者みたいなおれに対するここぞとばかりの怒号にも似た歓声が場内を埋め尽くした

「身体障害者がやれば出来たね!」

その偉業に皆、棒立ち

(これはもしかしたら身体障害者みたいなおれでもこの世界で生きていて良いのかもしれないぞ?)

しめしめ

ムーブメントが動き出した


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