第4話累<ルイ>


視界が黒に染まる、「聞こえてるかい、君たち――君たちは、同、思うかい?


この世界を、この世界を埋め尽くす絶望を」


人間の肉体、とて商品として見られなくもない、レッドマーケット


臓器売買などの闇

極力行ってしまえば、「金」を得るために動く存在の中には、黒にも白にもなれる

あるいは、黒も、白もいる


「--世界はゆがんでいるよ、おかげでーー絶望が黒い霧を生んだ

憎悪が、黒い霧を生み出し――破壊する

ーー君たちは、「組織」への勧誘を受けたのだよ


この黒い霧を消すために、あらがう組織へとねーーようこそ「漂流者の宴」へ

歓迎しよう、、、最も、気づいてたやつはいたけどね



ーー元僧侶「山犬」渡部累わたべるいーー「ええ」

「そうなんですか」

どう見ても、オッサンな雰囲気を漂わせた、「累」が知っていることに驚く二人


「--それで、試してたんですか、いつから」

どういうこと、どういうことと、焦りまくる椎葉に説明する

「--うちの陣屋は、「組織」の飼い犬たちの、集まりでもあってね

ーーまぁやく半数がそうなんだけど、よく聞くんだよ

「管理人」のうわさは」


管理人は、俗にいうなら、「命令者」であり、冷たい上司だろうか

ーーこの組織の中には、未亡人になったものもいる

中には、孤児となった子供もいる、もちろんそういった人物も助けるのが

絆であり、陣屋に住む者の務めでもあるのだが


ーーそういったことを意に介さず、組織の人物を戦わせるのが「管理人」と呼ばれる

人物だ

「選別」を潜り抜けられなかったものもいる


あの黒い霧は人を侵すのだ―ーおかし、内側から侵食していく

細胞を食らい、内臓を溶かしーーゆっくりじわじわと殺していく

あれはそういうものだ


ーー絶望というなら、管理人に殺された人物も絶望してただろう


「渡部くん、」

にやぁと残酷に笑う「仕事だ」


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「選別」に勝ったものは、強制的に、二つのいや、三つの世界を移動する

まずは一つ――仕事の時、これはランダムに「黒い霧の世界」のどこかにである


そして、残りはーー、選別の時にいた仲間メンバーの世界で同じ一日を

二回繰り返すことになる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

渡部くらっとめまいがした、椎葉が住んでいるのはーー一地方都市だ


高層ビルもなく、のどかであるだが、ジュネレーションギャップというか

まるで、浦島太郎のような気分を味わわせていた

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