第7話 尽くすタイプじゃない俺



 まだまだ、今度はあれだ。

 尽くすタイプじゃない俺を目指そう。


「おにーちゃん、ふろくの工作が組み立てられないよー」


 和沙が雑誌の付録を手にやってくる。


 今までなら代わりに俺が組み立ててやってたが、ここはぐっと我慢。


「じっ、自分でやらなきゃ意味ないだろ!」

「お兄ちゃんのいじわる。最近いじわるばっか。和沙の事きらいなのっ? 和沙のなくしものも、いっしょに探してくれなくなっちゃった!」


 ぐっ、きっ嫌いだなんて。

 嫌いだなんて。

 そんな事。

 そ、んなっ。

 事っ!


「あるわけないだろう! うおおおおっ、ごめんな和沙ぁぁぁぁ! お兄ちゃんを嫌いにならないでくれぇ!」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る