第14話 小夜時雨

あのときの続き

ちゃんとあった

やっぱりそれは突然のこと


終電を逃しちゃった


びゅうびゅう吹く

風のばか

私の傘を返してよ


叫び声も掻き消され

ばたばた肌に打ち付ける

まばらの人の走る音

騒がしい足取りに潜んで

私を乱暴に抱いてった

冷たくなった唇に

今度は口づけもしないで

去っていった


それは寒くて暗い夜道のことでした

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