おねだり三昧 其の二
調べてみますと、縦は三十一メートル、横は二十八メートルありましたので、テニスコート二面つくった茜さんです、勿論照明も付いています。
茜さん、ここの地下に女学校としてあってはならない設備を勝手に作っています、実弾射撃場です。
さすがに教師さんたちも焦っています。
「皆さんも肌身離さず持っていたのでしょう、先ほど美子から聞きました」
「私たちの世界の女官は、全員拳銃が支給されます、最上級生になれば、M36レディ・スミスぐらいは、取り扱えるようにしなければね」
「もっとも一般の女官さんには南部小型拳銃が多いですが」
茜さん、ここで南部小型拳銃を取り出しましたね。
「別段構わないでしょう、地下射撃場ですから」
「できましたらエアピストルという事でお願いできませんか、それならなんとか関係各所から、許可を取ってきますので……」
「それでは意味がありませんよ」
「……では女専課程の生徒だけを、自衛隊に体験入隊させ、射撃演習を体験させる為に、自衛隊の施設をこの学園が提供する」
「管理は出向してきている、自衛隊の体育教師がする、このあたりで納得していただけませんか」
「姉さん、そのあたりで納得しましょうよ」
と、美子さんが言います。
さらにチェックは続けられ、
「弓道場は無理ですか?」
と、稲田さんが提案しました。
茜さん、詳細に敷地を検討した結果、陸上競技場と道路の隙間に、細い空き地を見つけ、そこに小さい弓道場を作り上げました。
「バスなどの車庫も、何とかしたいのですが……」
どこまでも稲田さんは要求します。
茜さん、校内入口付近の駐車場を地下化、そこにマイクロバスなどを置くようにしました、自走式ですよ。
「ついでですから、校舎棟を地下化して、この地下駐車場をつなげましょう」
校舎棟地下に、特別教室などがつくられました。
「出来ましたら中央広場に透明ドームを……」
ここにも地下室をつくった茜さん、なんとマイクロブラックホールの発電装置を設置しています。
しかも敷地全域を防御する、バリア発生装置などというものも設置しています。
図書館の地下六階のコンピューターが、これを管理するようにしています。
「暴徒やテロなど、何が有るか分かりませんからね、ここの女は守らねばなりません!」
これで主要建物は全て地下がありますので、一気に地下をつなげています。
「これなら雨でもなんてことはないわ」
「陸上競技場に照明を……」
「校内の美観の整備を……」
そのあとも山のように、稲田さんが『お願い』を出し、二人は片っ端から要求にこたえていました。
「耐震耐火などは完璧です、多少違法でも各種の法令は全て通してね、事後承諾よ!」
内調さんの出向者さんに言い渡しています。
「万全の処理をお約束いたします」
自信満々の内調さんでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます