プロジェクトX ~研究者たちの挑戦~

 さて、朝に壊れたと認識された異世界からの電波を受容する機械。

 研究者たちは、集って困惑していた。

「何ゆえに壊れたのか」

「いや、回路に異常はない」

「……何とも奇妙な話だ」

「一応機械内部のほこりなどは取り除いておいたぞ」

「だが、変わらない」

 この研究グループは異世界からの電波を受信するものを作れるほど、賢い人間たちが。

 そんな彼らでも、この異常事態は何ともできなかった。

「くそっ! 異世界の情報を得る機会が!」

 研究主任が、そういった時だった。


「ニュースの時間です」

 テレビが、ついた。

「おおっ! いつものエルフさんだ!」

「キタコレ勝てる!」

 彼らは湧き立つ。そして、その次にいつもニュースを伝えるエルフからの一言に、全員がこけたのである。

「本日午前中は大陸の電波の大掃除の日でした。この度の電波で、電子体生物20000頭を駆除。今後も当放送局を宜しくお願いします」

 研究員一同は、ずっこけた。



          明日から放送再開

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