あの子の嫌いな歌
羊、数える
第1話『Love at first sight』
それは高校二年生の春。よくある出会いだった。
私、
真っ黒の髪の毛にショートボブ。耳から白いイヤホンが垂れている。俯いている。目を瞑っているのだろうか?話しかけてみようか。悩む。しかし。いや。いくら人見知りしないからといって自分の世界に入っている人の邪魔をするほど、私も野暮ではない。私の葛藤を知ってか知らずか、それとも伝わってしまったのか、彼女は顔を上げた。その時私の心は完全に彼女に囚われてしまった。涼しげな目に整った鼻、程よい厚みでそれでも暖かみのある色の唇。こんなに可愛い子が存在するんだ。気づけば私は神に感謝していた。
でも。
「なんでそこ突っ立ってんの?鬱陶しいんだけど。」
それが彼女の第一声だった。
あの子の嫌いな歌 羊、数える @Nemuri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。あの子の嫌いな歌の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます