君は悔しく思うだろう
「君は悔しく思うだろう」
天に唾棄して呪詛を吐け 己がさだめを悔やむがいい
そして逆らえ何もかも 自分以外を何もかも
獣のように唸りつつ こらえぬ涙が頬伝う
君は悔しく思うだろう しかし君は諦めない
諦めたらばこれからの 艱難辛苦を避けえよう
どこへ進めば正解か 高い山ほど禿げるという
六分儀など無い君は 正しい道はわからない
君は悔しく思うだろう しかし君は諦めない
自分の道が正しいか 疑心暗鬼で迷路のよう
今の道を進むのが 険しい道を進むのが
不安で不安で悔しくて 才ある人が妬ましい
君は悔しく思うだろう しかし君は諦めない
悔しがるのを恥らって 道化の化粧で塗り固め
汗で崩れるその化粧 しまいに歯を剥き泣き出した
声をかけよと近づくと 唸って吠えて笑い出す
君は悔しく思うだろう しかし君は美しい
悔しむ君が わたしは好きだ
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