第13話 決着
「……良いよ、見せてやるぜ!」
「?!」
レオが詠唱を──
流石都会……
里でも、数名しか……。
オンッ
レオの後ろに光の輪。
重力属性、
無重力の動きと、圧倒的な質量の一撃──攻防一体の魔技。
「……マジかよ……」
ルシフは戦慄する。
このままでは……受けられない。
「地よ、水よ、火よ、風よ」
ボッ
ルシフの周囲に現れるは、4色の輪。
赤い輪は、火の属性魔法、
貫通力、瞬発力、といった勢いを強くする。
青い輪は、水の属性魔法、
魔法防御力を上げる他、回復も行う。
緑の輪は、地の属性魔法、
物理防御力を上げる他、回復も行う。
紫の輪は、風の属性魔法、
移動速度を上げる。
それぞれ、他にも効果は有るが……4種同時使用がお勧めだ。
ガッ
「なっ……止めただと?!と言うか、何だその輪っかは??!」
属性陣を知らないのか?
俺の中ではかなり有名なのだが。
ルシフが訝しむ。
「もう……どうなっても知らないからなあ!!」
レオが叫ぶ。
「うにゃあああああああ」
超絶詠唱。
「ははは……」
ルシフが乾いた笑いを漏らす。
冗談じゃねえ……
周囲の場を歪め、距離を狂わせる、
相手を束縛、回避を封ずる、
全て、重力属性魔法の
レオが、全力でルシフに向かって翔ぶ。
もはや、受ける事は不可能。
時間属性の
決めたんだ。
正面からぶつかると。
相手を受け入れると。
躱すなど、断じて否!
ルシフは、レオをまっすぐに見つめ。
「ば……躱せ!!」
レオが目を見開き──
告げる。
天の理、侵すは
絶対なるは神の
ルシフの口から紡がれる
ルシフの差し出した右手、その先に……
光が──
「
ルシフの最高対抗手段──攻勢概念の無力化。
すと
音も無く、レオの全攻撃が解除。
衝突のエネルギーはゼロとなり、武器にかかった魔法も解除。
諸々の魔法も消失。
落下の衝撃すら奪われ、優しく地面に降りる。
そう。
これでは、片手落ち。
圧倒的力で、ねじ伏せる!
告げる。
醜悪なる
その理、防ぐ
その牙、
ルシフの右手に、
「お……おい??」
レオが涙目で、重力場の盾を展開。
1枚でも隔世の力を持つ、最強の盾。
それが都合4枚。
全身全霊で成し遂げた、奇跡の
それを──
「
そのまま軌道を変え、レオの紙一重横を通り過ぎる。
「ひっ……」
無論、意図的に外したのだ。
「こ……降参だ。完膚なきまでに、力を見せてもらったよ」
レオが、へたり込んだ。
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