臆面もない日々ー私たち夫婦の物語ー

何が違うの？

夫は、私のブログにコメントをくれるようになった。

主に音楽ネタを書いていたので、取っ付きやすかったみたいだ。

Twitter も、引用付きRTで絡めば、ほぼ反応を返してくれる。

そんな簡単なことだったのに、どうしてこれまで遠回りして悶々としてたんだろう？

てか、本当にもっと早く言ってほしかった。

「Twitter やってるなら、相互フォローしよう」って。

いや、私が言うべきだったのか。

でも……迷惑かもしれないって思ったんだよ。。。

SNSで絡むようになって、その分メールは減った。

SNSでの絡みはメールよりは多少頻繁だったので、

いいと言えばいいのかもしれないし、

楽しいと言えば楽しいのかもしれないけれど。

ほどなくして私の中に湧き起こった疑問は——

これって、ほかのフォロワーさんたちと何が違うの？

ってことだった。

きっと、特別感がほしかったんだと思う。

自分は無口だと言いながら、無愛想だと言いながら、Twitterの夫は別人だった。

かなり本音を吐露していて、投稿も頻繁だし、みんなと愛想よくやり取りしてる。

そんな中でますます、私は自分が one of them な気がしてしまう……どころか、them の末席にやっと付かせてもらった新入りみたいだった。

ましてや、まだ「つき合っている」と思えていないので、こういう公の場（？）でどこまで親しげに接していいのかわからなくて、遠慮がちになっている。

一方、夫のタイムLINEを追っていると、私なんかよりよっぽど親しげにやり取りしてる女学生なんかがいたりして、気になる気になる。。。

会ったばかりのころ、「仕事がら若い女の子に囲まれてるのだから、常に（恋愛の）チャンスがあるのでは？」って訊いたら、実際、学生と結婚した同僚も複数いるけど、自分はそうしない方針と言っていた。

だから安心はしてたのだけど、Twitter 上では明らかに夫に好意を持っていそうな子も見受けられた。

過度に懐いているって感じで、夫の方はうまくはぐらかしたり、うまく悪ノリしたりしてる。もちろん、真剣な相談には真剣に答えているけど。

何でも本音で呟いてるので、中にはこんなのもあった。

「どうして、こんなトシになって、こんなことになるのか。こういうのは若いころに悩み終わってるようなことじゃないか」

え！？ それって恋！？

私と関係ある？

関係あってもなくても問題だった。

ありだったら、悩んでるってどういうこと？

なしだったら、私のほかに誰かいるの？……ってなる。

いや、ちょっと待って。

別に恋の悩みってわけじゃないかもしれないんだから。。。

——そんなふうに葛藤していたら、やっぱり同じことを感じたフォロワーさんがいて、ストレートに「恋ですか？ww」って訊いていた。

夫の答えは、

「詳しくは書けないけど、もっと昔に解決しておくべきだったな、と」。

これ、やっぱり絶対恋でしょ！

しかも、私のことじゃないでしょ！

——気分は最悪だった。

その後、「もう手遅れだ……」とか、「どうしたらいいかわからない」「（明るい人は）ダメな人のダメさを照らしてしまう」とか、意味ありげな呟きが散見されて、いちいち邪推してしまう。

なんだか、どんどん不穏な方向へ動いてる気しかしなくなり、もう見ない方がいいのかと思ったり、でも気になって見ちゃったり。

いざとなったら保険のオトコがいるからいいやとか、９月末の演奏会に行ったら会えるんだから、そこで何らかの（できれば、良い）答えを出せばいいんだよとか、何とか自分の気持ちを維持する。

そして、やっと演奏会の日がやって来た。