第4話


俺の名はルシファーという名で決まった。誰の記憶かわからないが

これからは【ルシファー】という名で冥府で生きていく。



第2の人生をこの名で歩んでいく。



(この感じ・・・もしや受け継がれし転生者?いや・・まさか・・)



イスラは何か感じるものがあった。

「名前決まったようですね。ではあなたを冥府に送り込みます。

これから様々な試練が待ち受けるでしょう。幸運をお祈りします。」



俺はイスラとの儀式が終わり冥府へと送られた。

こうして俺は死神となり死神としての日々が始まった。



冥府に送り込まれると、早速新人を案内するサポート死神が案内してくれた。

案内してくれた死神の名前はゴーシュという死神だ。



「やぁー、君が今回転生されたという無能な下級死神のルシファー君だね

僕は中級死神のゴーシュだ。

主に新人死神の案内係をしている、なんでも聞いてくれなのだよ」



「よっよろしくお願いします。中級のゴーシュ先輩」


「中級はつけなくてもいいが・・・まぁいいだろう、では案内するのだよ」



ゴーシュは冥府での新人の仕事や魂の管理・デスサイズ・四天王がいることを色々案内してくれた。


ゴーシュによると冥府は大まかに3つに分かれているらしい

それが死神界・魔族界・幻獣界だ。




昔は魔族界が幻獣を操り死神と対立していたが、初代タナトスことハデスが

冥府の王となり現冥府を作り上げた時に

統率が取れ魔族・幻獣は死神に従え冥府での役割を果たしている。



現大王こと2代目タナトスの存在はほとんどの者が知らない・・・

実は存在しないんじゃないかという噂もある。





そもそも冥府とはハデスの能力・力があまりにも強すぎるためそれを分け具現化させたものだ。

冥府では、罪の重さにより魂の送られる場所が決まる。

送り先は2箇所あり


1つ目は、エレボス・【幽冥】・【地下世界】

比較的に罪が軽いと判断され永遠の労働を科さられる。



2つ目は、タルタロス・【奈落】・【地獄】

主に大罪を犯したものが送られ、無間地獄となっており永遠の苦痛を強いられ苦しむことになる。


いわゆる罪人の牢獄みたいなものだ。管理人もいるがそれを取りまとめているのが四天王だ。


「ルシファー君・・・?さっきから誰と話しているのだよ?


「いやっ・・・別に・・・その・・・すいません・・・」


「まぁいいが・・・ルシファー君に会わせなきゃいけない人がいるのだよ」


俺はゴーシュにそのまま冥府の宮殿?に案内された。

新人の死神は必ず紹介するようにと新しい規則ができたとか・・・


「ベリアル様、新人の死神をお連れしました。」


「そうか。入れ」


声を聞いた瞬間俺の体の中で何かが反応した気がした。



扉を開けベリアルを目の前にするとゴーシュはさっきとは全き違う雰囲気

になり強張った表情で俺をベリアルの前まで連れて行った。



「ベリアル様、新人死神のルシファーを連れて参りました。

下級死神・能力は覚醒・封印の解放は第一のみとなっております。」



ゴーシュが俺の能力を話した瞬間ベリアルは顔を歪めた。

(覚醒、名はルシファー・・・?もしやこいつは・・受け継がれし者か・・?)




「ゴーシュよ。少しルシファーと2人で話をさせてくれ」



ベリアルがそう言うとゴーシュは少し困った顔をしながら

俺の顔を見たがすぐに答えた。


「かしこまりました。お話が終わりましたらお呼びください。案内する所が残っておりますので」


ゴーシュは早歩きで部屋を後にした。



そもそもベリアルとは大王補佐をしていて四天王、統括だ。

能力ともに謎が多いとされている。

そんな人が俺と2人で話したいと?・・・一体なんの話なのだろう。


などと考えているとベリアルが口を開いた。



「やはり、魂が宿っていたか。器はお前だ。後にわかる。仕事しながら体は作っておけ。」




「・・・わかりました。」


言っている意味はわからなかったがその場に流され俺は返事をしていた。



だが1つ確信したこともある。


俺の中には何かがいる・・・それは間違い無いようだ。


それが何なのかはわからないがいずれわかることになる。



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