第32話ヴァージン30歳(ヤケクソープ)

私が処女だという事を、結構な人は知っている。家族や、本当親しい友達、前の職場の同期と結構な数が多い。信頼している人に対してベラベラ喋り過ぎているよな…と思う所はありますが、もともと嘘が下手くそですし、顔にも出やすいですし、秘密主義みたいな人が嫌いな面もあるので、つい喋ってしまうんです。そして、私の信頼の得る方法としてはこれが一番合ってるなと思い選びました。弱さを見せて、感じた事を正直に話すことで信頼されようと思いました。


んで、処女と知ってる人からは色々と心配のお声や、セクハラジョーク(そんな気にしてないです)、応援を頂いたりするのですが、たまーにちょっと弄られる事があるんです。職場の同期から弄られて、友達と遊んでる時にも弄られて、朝を着て来た時に家族からも言われてね。今まで何回かこんな事はあったけど、気分的に面白くなかったんですよ。もうねブチ切れちゃいました。「分かったよ!こんなん、そこら辺の男を捕まえて捨てて来てやるよ!」財布を持ってバーンと出ていきました。


感情が高ぶって出たものの、一度失敗している人間。ピュアピュアです。良いのか…?知らない男にお金を払うから、処女を取ってくれなんて…良いのか?私は悩みました。その末、ある決断をして仙台まで車を飛ばしました。ソープで処女を捨てようと決心したのです。


ソープの中に入ると店員さんがいました。「あの…ソープを受けたいのですが…。」「え?バイトの面接ですか?」「いえ、違います。経験をしたいのです。」「はぁ…ちょっとお待ちくださいね。店長ー!」と店員さんは呼びに行きました。当然ですが変な奴だと思われているからです。店長も現れて「働きたいとかじゃなく、コースを受けたいのですか?」「はい。」「あの失礼ですが…ニューハーフの方で、まだあそこが付いているけど受けたいって方ですか?」「いえ、付いてません」そこから此処に至るまでの経緯を話したところ、「分かりました…。それだと蛍ちゃんが、受け止めてくれると思いますんで、案内します。」と部屋まで案内された。


蛍ちゃんは、一回りくらい歳の離れた可愛い子でした。お世話になる前に店長から軽い説明があった時に、「へぇ~そうなんだぁ~あがってあがって♪」みたいな感じで受け止めてくれたのだ。時間に限りはあるけど重い話を私はした。初体験の失敗、物を使ってしまおうか悩んでる、親しい人以外には経験豊富に思われているから嘘ついている、親し人には心配や励ましも貰うけど時々弄られている。そんな生活にもう疲れている自分がいる事を話した。蛍ちゃんはうんうんと頷いて「でもね、あっちゃん。処女は一回きり…。どんなに男を重ねても、必ず最初の一回は覚えてるよ。大丈夫!あっちゃん綺麗だから、きっといつか素敵な男性と出会える筈だから、その時まで大事にしようね?」と言われました。私は大号泣「ばぁい!わがりばじだ!」「でもね、折角ここまで来たんだから。あっちゃんのオマンに挿入する以外はやろう!」と言われました。


オマンとスカなプレイ以外は全部やらせていただきました。お豆さんを捏ねられて果てたり、お尻に指を入れられたり、顔に潮を吹きかけられたり、蛍ちゃんのお豆を吸い、手でグチュグチュ、おっぱいを吸いETC…。最終的には私は蛍ちゃんに跨られていました。その姿勢のまま「どうして、あっちゃんみたいな綺麗な人が処女で悩んで生きているのだろう…この世の中…おかしいよ!」と泣きながらお腹にオシッコされました。喜んで良いのか分からなくなってしまいました。そしてプレイが終わり、私は土下座をしました。「今日の経験は忘れません…ありがとうございます…。」と。


その後、ソープを出る時に店員さんや店長、空いている女子たちがわざわざ出てきてくれました。「もし、また処女の事で悩んだら抱え込まないで来て欲しい。」と言われました。これは客という枠を超えているように思えました。人助けです。私はとても感動しました。その後、暫くは平気だったんですがクセになってしまったのか、また行きたくなってしまいました。仙台まで車を飛ばし、ソープの場所に行くと潰れていました。別の場所に行く度胸もなく、私は仙台で買い物をした後に帰ることにしました。


高速道路で蛍ちゃんの事を思い出しました。蛍ちゃんは彼氏がだらしなくて、金を稼いで来いと言われて働いている子でした。そんな人と別れなよと話したけど、私が頑張ればきっと彼氏も頑張ってくれると信じている子でした。源氏名だから本名は知りませんし、何処にいるのかも分かりません。ただ思うのは、どうか幸せであって欲しい事です。

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