03 アトリエをひらく



 学びたくても学ばせてもらえない。

 レベルマックスなのに、無知な錬金術師って。

 仕方ないから、自分で調べて、道具を買って、アトリエを用意して商売を始める事にしたんだけど。


「レシピ通りに作ったら即完成とか! 試行錯誤のだいご味が奪われた!」


 切磋琢磨もできないようだった。


 で、そんなこんなでやってると、上質な調合でそこそこアトリエが有名になってきた弊害が。


 どんどんどん!


 今日もアトリエの扉が騒がしく叩かれる。


「おい、どんどんどんどん。うるせぇんだよ。近所迷惑だよ、お前ら!」


 それは、この国の兵士達が原因だった。


「お願いしますっ、国の為に働いてください!」

「今日こそは首を縦に振ってもらうのです」

「覚悟するのであーる」


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