第11話 LINE
絢は最近テレワークで仕事をしている。
今日も家でテレワークだ。
家でも着々と業務をこなす。
だけど、会社と違って、
家だとなんだかやる気がでない。
だから、
洋服も、化粧も完ぺきに着飾る。
会社にいる時のように。
「…。今日も完璧。」
…
定時になった。
あー。
やっと終わったぁ
さあ、洗濯でもしようかな。それとも夜ご飯かな…
重い腰を上げて、絢は洗濯を始める。
…。
洗濯を始めて数分が経った。
今の時刻は19:00。
はぁーっと大きく息をつき、椅子に座る。
~♪
スマホが鳴っている。
LINEの通知だ。
こんな時間に誰だろう…
絢は、スマホの画面を確認する。
あっ…
通知の相手は、一樹だった。
え…
絢はそっとスマホを持ち、恐る恐る内容を確認する。
…。
「明日の夜空いてる?」
えっ…
急になに…?
私、転勤…?
それとも何か怒られるの…?
絢は動揺を隠せない。
頭の中がもやもやして、なんて返信しようか、
そのことだけで頭がいっぱい。
だけど思考よりも先に手が動く。
「空いてますよ~」
スマホの返信画面に淡々と文字を打ち、
1分以内に返信をしていた。
あっ。
気づいた時にはもう遅い。
一樹も既に既読済みだ。
あ…
自分何やってるんだろう…
と、またいろんなことを考え始める…
~♪
一樹からの返信だ。
一樹からすぐに返信が来た。
「飯食べるか?」
きっとご飯の誘いなんだろうと絢は思っていたが、
絢のカンは的中した。
ここで嫌な話をされるのか…
それともただただ飲んでおしゃべりするだけなのか…
「ただただ、飲んでおしゃべりするだけだったら、
楽しい金曜日が迎えられるのになぁ。」
そんなことを考えながら、
絢は、
「いきまーす」
と軽めに返事をした。
~♪
一樹からの返信だ。
「なんだか今日の返信はとっても早い気がするけど…」
「まあいっか。」
「肉?魚?」
また私に何食べたいか聞いてくれている。
「何食べたい?」
と聞いてくれるのは、嬉しいし、ありがたいことなんだけど。
時には、
「決めてほしいな」と言う気持ちが勝るときがある。
まあ、そのことはさておき。
「お肉がいいです!」
と、返信した。
次は、どんな返信が来るのか、
もう、ドキドキが止まらなくて
正直、スマホの画面を見るのもしんどい。
~♪
返信が来た。
「お忍び個室がいいね」
え 、それってどういう意味…
絢はさすがに一樹からの返信に戸惑い、
次はなんて返信しよう…
もう頭の中がグルグルする…
はあ。
ため息まじりの呼吸をし、
「若葉台に個室のお店ありましたっけ?」
と、返信をする。
若葉台というのは、絢たちの職場の最寄り駅。
絢は、悶々とした気持ちのまま、
シャワーに入り、眠りについた。
寝てしまえば、朝になって明日になる…
そう思って、絢は、
時計を見て25時になったことを確認して今日は寝ることにした。
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