男子高校生とOL
REYUMA
episode:0
「...お...だくん.....」
彼女のとろけるような上目遣いに理性を保つのが精一杯だった。
18時を差し掛かった頃だろうか、夕日が沈みだいぶ薄暗くなり始めている。
「...ッ.....」
目の前に好きな子がいる。
ずっと想いを寄せていた子が...俺の部屋に。
自分の部屋のはずが、甘い匂いとムンムンとした熱気に違う場所と錯覚してしまう程だ。
俺は手をゆっくりと彼女の頬へ伸ばした。
別に女の子に触れるのは始めてじゃない。
17年生きているんだ。女子と付き合った事だってあるし、それなりに経験だってある。
それなのにこんなに緊張してしまうのは彼女だからだろうか...。
ゆっくりと顔を近づける。
唇が、体が震える.......。
『ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!!!』
急な大きな音に俺と彼女の体が跳ね上がった。俺の心臓は今世紀最大の速さを観測している。
「今の音なに?!」
彼女が音がした方向を見る。上の部屋だ。
びっくりしたぁ、と彼女は胸に手を当て自分自信を落ち着かせている。
さっきまでの甘い空気が一転した切なさと、上の階からの突然の物音に俺は"いつも"以上にイライラした。
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