神経魔法で無双したかった!

おとーふ

神経魔法で無双したかった!

第1話 マトモに転生したかった!

プロローグ

 あ、あ、あ。ただいま広域魔法の調整中。


 聞こえますか? え、聞こえない? それを言ってる時点で聞こえてるよね、うん。


 もっと男前に喋ろって? おい後で裏路地に来いよ。売られた喧嘩は買う主義だぞ、俺は。


 ……それはともかく。


 えー、みなさん。本日はお集まりいただきありがとうございます。定刻なので、これから予定通りに演説を始めます。


 ではまずはじめに、私をここまで導き、支えてくれたすべての方々に感謝を……え? よそよそしいから敬語はやめろって? へいへい、分かりましたよ。


 まあ、なんだかんだ言って、俺たちも登る所まで登ったって感じだよな。最初の頃からしたら想像もできなかった。


 ここに来たばっかりの時なんか俺も右往左往してたし、この中の半数はまだ出会っていなかったし……。


 思えば遠くまで来たもんだ。


 え? クライマックス風に喋るな、寒気がする? 俺ってどんな存在なんだろうか……。まあ、間違いではないけれど。


 それでもやっぱり、今回の一連の出来事は大きかった。なんか、仲間って感じがしたんだ。


 連携だってそこそこ取れてたのもあるけど、最大の要因はチームプレイ? コンボアタックみたいなのが決まってスカッとした。


 ……いきなり黙りこくらないでくれます? 不安なんだけど。もしかして照れてる?


 ……ああ、やめて! 物を投げないで! 静粛に! っておい、誰だナイフ投げたヤツ! 危なっ。


 おほん。最後まで締まらなかったな。でもやっぱ、こんな感じでバカ騒ぎするのも楽しい。これからも、一緒にいてくれよな。頼りにしてるぜ。


 ……ちょっ! やばいって! さすがに瓶を投げつけるのは怪我するから! やめろーっ!




「帰るか」


「帰りましょう」


「ん。寝る」




 おいーっ! 帰るな!

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