放課後。睦月は同級生の佐野と話していた。
佐野は同じクラスの立夏に思いを寄せており、立夏と仲の良い睦月を呼んで彼女の好きなものを聞き出そうと考えたのだった。
睦月は立夏の好きなものをすべて佐野に教えるのだが、机の上のスマホはまさに当の立夏との通話が繋がったままになっていて……。
――という冒頭から始まる百合短編です。
ちなみに上記あらすじに登場した人物の中で佐野だけが男子であり、そしてこの小説は百合短編です。そういうことです。佐野少年には強く生きてほしいですね。
本作の見所は睦月と立夏、ふたりの女子生徒の等身大の会話劇。単なる友達どうしよりも一歩進んだ彼女たちの関係性を随所から感じ取れ、読んでいてニヤニヤすることうけあいです。
タイトルが回収される瞬間の破壊力をぜひ皆様も味わってください。
※本レビューは「小説家になろう」にも掲載されています。