10 閻魔丁
閻魔丁貨物駅
「よっと」
列車に揺れに揺られて役4時間半。
ようやく閻魔丁の貨物駅にたどり着く。
「ここが閻魔丁・・・。
「さぁてっと〜、ゑんま大王のとこにいかんとね〜」
ちょっと青空、初めての感覚ぐらい少し浸らせてよ。目の前に広がるのはやっぱり近代的な建物と古い感じのレトロ感溢れる街並みが広がっていた。
「えーと、こっから閻魔宮殿へはスミ」
「菫(すみれ)横丁を突っ切れば良いら」
飛沫が言おうとしたことを青空が被せて言ったような気がする。
「おいテメーなぁー、何被らせてんだよ」
気がしたんじゃなくてやっぱり、被せてた。
「いいじゃんそれぐら〜い」
そう言って青空は脱兎のごとく街へ向かって行くのであった。
◯
「ここが菫横丁(すみれよこちょう)」
ぼく達は菫横丁の入り口にある看板の前にいた。少なからずここにいて分かるがここにいる人間はぼくと青空しかいないということ。
「それであそこが閻魔宮殿」
「閻魔宮殿の正面玄関に真っ直ぐ先にこの横丁があり、神社でゆうとこの参道らしいよ」
「青空、いきなり説明されても困るんだけど」
ほんと青空は自由気ままというかなんというかほんとにこのまま大人になって大丈夫なのだろうか?心配になる。
「そういえば青空」
「んにゃ?何〜?」
「列車の中で聞こうと思ったけど青空が寝ちゃって聞けなかったから今聞くけどさ」
「アハハハハ、たしかに寝てたね」
アハハハハと笑いあさっての方を向く青空を置きぼくは話しを続ける。
「初めて地獄で会った時に持ってた刀はどこにやったの?」
初めて地獄であった時、鹿に降り注いだ時に握っていた刀、それ以来刀を見ていない。
「それさぁ〜、話しを無視しといて言うこと?」
アハハハハと今度はぼくがあさっての方を向きごまかす。
「話しを戻すけど、結局刀はどこにやったの?」
実際刀なんて腰にも背中にも付けてないし。
「あぁ、それは〜」
何やらゴソゴソとポケットとか触りながら「あれ?どこに入れたっけ〜?」と言いながら体のあっちこっちを調べている。
何やらゴソゴソとポケットとか触りながら「あれ?どこに入れたっけ〜?」と言いながら体のあっちこっちを調べている。
「あったあった」そう言って青空はぼくの方にガチャガチャとかでありそうな剣のペンダント?を出す。
「これが、何?」
ぼくは剣のペンダント?を出した青空に問いかけてみた。
「これに刀が入ってる?」
「何故疑問系!?」
ビク
いきなり横から飛沫が声を出しだので青空と2人してビックリしてしまった。
「おいおい、何いきなり沈黙すんだよ、お前ら、俺が首を突っ込んだだけなのによ」
そしてボソッと「青空、話し続けろ」と言い話しを元に戻そうとする。ぼくもそれに便乗して目で訴える。(伝われ〜)
「え〜とねぇ、」と話しを青空は進め始めたので気づいてくれたのであろう。
「これは鎖の封印箱(チェーンアーク)って言って通称〈鍵〉(かぎ)や〈アーク〉なんてよばれてて武器を取り出したりする道具であって、妖怪と契約した時に自分のイメージと自分の妖力で生成されるもので人によって形は様々なんだって・・・だよね飛沫?」
いきなり振られて?俺?みたいな顔をしている飛沫。
「あぁ、青空がさっき言った生成するのもあるが自分の身に付けている金属にその効果が付いてそっから武器に変化したり召喚したりするのもあるな」
飛沫は少し焦りながらそう言った。
☆☆☆☆☆☆☆☆
閻魔宮殿
ぼく達は今閻魔大王のいる部屋に来ていた。
「ゴメンね〜今さ、夏(か)々千(がち)くんは補佐官の仕事でEU地獄に視察しに行ってていないんだよ」
「そうですか」
ぼくが閻魔様に返事をしたところでぼくの後ろのドアが開く。
ドアの方に目をやるとそこには、髪は白のメッシュを付けた短髪で腰には六花の(雪の結晶)ネックレスを付けた少年が立っていた。
「お!凪、こんなとこで会うなんて奇遇だな」
そうセリフを言いぼくの所に来る。
「え?なんで嵐(らん)がここに?」
※
名前 飛沫(しぶき)
誕生日 9月6日 烏(からす)の日
年齢 不詳
性別 男
所属 閻魔拾弍星(えんまじゅうにせい)
階級 十二宮
属性 雷
家族構成 妹
出身地 閻魔丁
好物 鮭おにぎり・酒(主に日本酒)・餅
嫌いなもの 柊(ひいらぎ)・毒蛇・猛禽類(もうきんるい)
身体的特徴 鬼と烏のハーフ
身長 185㌢
体重 56キロ
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