カーブミラー
姫乃華奈
第1話
僕は雨が嫌いだ
何故こんなにも
ずぶ濡れにならなくてはいけないのかと
雨は大切な人もそうじゃない人達も
全て隠してしまうから嫌だ
いつもそこに残るのは自分だけ
雨は残るから嫌だ
止んだって晴れたって
隠された全ての人が
戻ってくるわけじゃない
残った雨の中に隠され
出てきてはくれない
やっと消えたって
一度隠れた人は
そう簡単には戻って来ない
また、また長い一日を待たなければ
人は戻って来ない
雨は頻繁に長く降るから嫌いだ
長い一日を待つ間に
一目も触れぬうちに
また隠されてしまうから
最近はめっきり会わない
何時になったら会えるだろうか?
この地でもう幾十年
待ち続ける僕の前に
“幼子の笑顔で
笑いかけてくれる
君は…”
カーブミラー 姫乃華奈 @hime837
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます