1分でわかる怪文書
戸間とまと
第1話 かつぶしオクラ温玉丼つゆだく昆布出汁
幼きふたりは別の道、交際していた思い出も、霞(かすみ)のように散っていく。
やがてそれぞれ家を持ち、日々の暮らしにうずもれて、ときに這っては進むのみ。
これが正だと言い聞かせ、違和を飲み込み眠る夜。
ふいに、街のかたわらで、己の所在を忘れては、見回し胸を射抜かれる。
鏡写しのその貌は、静かに爆ぜる栗の実よ。
ときがきたりて示すのは、真なる終(つい)の道なりて。
「えっ?急にどうしたの。」
「いま、私の頭の中で、ひとつの物語が完結したわ。」
「ごはんを食べただけで!?」
「そうよ。しばらく余韻に浸っていたいから、また今度話すわ。」
「う、うん。楽しみにしてる。」
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