03 白浜アルト



 そして、二人目の白浜アルト。

 彼は絵に描いた様な優等生だ。


 勉強も運動もできる。

 所属している生徒会の仕事もこなすし、部活動に積極的。


 彼は天才だった。

 世の中にはもっと、頭のいい人もいるだろう。

 ひょっとしたらその人からみると、彼はまだまだなのかもしれない。


 でも、そんな彼は高校生にしておくにはもったいない頭の持ち主で。


「先生、そこは間違ってますよ。正解はこうです」


 教師である私よりも頭がいいので、授業がとてもやりにくい。


 黒板に何度訂正書きされた事か。


「(ひそひそ)先生、もし分からないことがあったら、今度の休日教えましょうか。二人きりで」

「結構です」


 おもいっきり立場が逆。


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