異世界に転移してしまった人生
sazae9
異世界に転移した
第1話 何を言っても無理です
俺は今吹き飛んでいた。
何故こんな状況になっているのだろう。
今までで一番地面から離れているのではないか?
あれは本当に少し時間を巻き戻すと説明できる。
俺は目の前の子供を助けようとした。
目の前の子供は、自分が遊んでいたボールが道路に行ってしまって、後を追った。
しかし、その子は道の奥から迫っていたダンプには気付いていなかった。
「危ない!」
叫びながら俺はその子供を突き飛ばした。
そして、その瞬間、俺は今の状態になっていた。
そして俺は気付いた。
時間が進んでいない?
いや、きっとこれは俺がこの子を助けなかった場合の時間を体験している。
この子は、ボールをつかむととっさにダンプの方向を向いた。
そして、ダンプがたまたまボールの面に衝突し、その子は一生激しい運動は出来ない体になったが生きていた。
しかし今の状況はどうだ?
突き飛ばした子がピクリともしない。
・・・
俺は何か失敗してしまったのか?
思えば思うように行かない人生だった。
何かをしようとすると、過去の成功体験だけを押し付けてくる人だけだった。
何でも結果を出してきても、自分たちの価値観に合わない成果は全て無いと同じだった。
しかし今回の俺の選択は失敗だろう。
何もしないより、何かをした方が、結果が悪かったのだから・・・。
「ごめんなさい。俺の選択が間違って・・・、いや、俺の行動が間違っていました。俺何もしなければ良かったんだ・・・。」
俺は過去を振り返った。
周りが言う通りに何事もこなして、結果なんてものは求めるべきでなかった。
だから今・・・、こういった結果になっている。
~~~~~
どれくらいの時間を過ごしてただろう。
気付いたら、周りには何もなく、真っ白な空間にいた。
「こんにちわ地球人の男さん。私は地球の神です。あなたはこれから何を思うかはわかりませんが、私の友人の世界に転移します。」
・・・
反応が遅くなった・・・。
「君の転移は決まっています。そして、君は思うように生きてください。今まで通り結果を大切にするのもいいでしょう。しかし、結果に至るまであなたは一人でしたか?君は私の世界に刺激をもたらすことはできます。ただ、何をするかを決めるのは、あなた次第です。これは決定事項なので、通告します。私の世界に移ってください。死ぬ直前をベースにして肉体を形成します。そして、地球と言う因果の多い世界で過ごしていた魂は、私の世界の中では能力が高くなります。そこで君は何を成すのか見守っています。」
「それを断ることは出来ないのですか?あの子を元気にするためにその力を使うことは出来ないのですか?」
「無理です。これは決定事項です。世界を渡ること、人生をやり直すことには様々な要因があります。無理と言うものは無理なのです。」
・・・・
俺は考えた。
しかし答えはでない。
だからこそ、この運命を受け入れよう。
神は僕がどういうった状況になるのかも説明していない。
僕の次の人生はどんな難易度になるのか・・・。
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