伏線の張り方
伏線の張り方について
伏線張るのって難しくない?と思いがちですが、意外に簡単です。大まかな手順を説明します。
①まず、ある「もの」についての特徴を適当に出します。
例 人魚
下半身が魚
水がないと生きていけない
海のことをよく知っている
海の深層部へよく潜っている
他の人魚と仲良く暮らしている
②次に、その特徴と「共通のもの」をあげてください。
上半身だけ人間→足がない人
下半身が魚→魚、特にでかい魚
水がないと生きていけない→人間
海のことをよく知っている→海洋研究者
海の深層部へよく潜っている→潜水艦によく載っている人
他の人魚と仲良く暮らしている→……
③そして、その「特徴」だけしか見えないように、話を作ってみましょう。
④「共通のもの」に見せかけるようにしましょう。
例えば 共通のもの=足が不自由な人間です
これだけじゃあ分かんないよ〜て方は、筆者なりの以下の話を参考にしてもらえば幸いです。
僕は新人ナース。研修もついに終え、ナースとして存分に仕事を励むぞ!
先輩「今日から貴方も看護師よ!よろしくね。」
僕「よろしくお願いします。」
先輩「あなたは今回この方をお世話して。〇〇さんっていう女性なの。」
僕「ほぉこの女性ですか。」
僕は新たに入ってきた患者さんを担当することになった。一部屋丸々使える人だからきっと〇〇さんはお金持ちなのだろう。
先輩「〇〇さんは、両足が不自由な方なの。だから、この方は車椅子で運んであげて。あっ、あと足下は義足をつけてるんだけど、恥ずかしくて、あんまり足を見せられないんだって。だから彼女、足はいつもブランケットをかけてる。」
僕「はぁ、そうなんですか。」
先輩「だから、足元にあるブランケットは取らないであげてね。嫌な思いさせちゃうから。」
僕「わかりました。」
先輩「あとあと、水をこまめに飲まないと脱水症状を起こすから、水をちゃんと〇〇さんに飲ませてあげてね。」
僕「ふむふむ、わかりました。」
先輩からのアドバイスを僕がメモしているうちに、もう〇〇さんの部屋の前までたどり着いた。
その時、先輩は僕の耳にコソコソとささやいた。
先輩「あっ、そういえばね、〇〇さん、まだ二十歳なのに、海洋研究者であり海洋博士なのよ。飛び級でもしたのかしら。その類の学会ではとても博識で、研究生はすごく尊敬してるんだって。」
そしてなぜか僕をニヤニヤとした顔で先輩は見つめる。
先輩「君って水族館が好きなんでしょ?きっと話が合うね。」
僕はどきっとした。なんか意味深な感じで捉えてしまったからだ。
僕「なんでニヤニヤした顔で僕を見つめるんですか!?」
先輩「えへへへ〜」
はぁ、先輩は僕をからかっているのか。僕は独身歴イコール年齢なんだぞ。生身の女の子相手じゃ、どうせ付き合うなんて不可能に決まってるさ。
♢♢♢♢
まさかの、〇〇さんと話しているうちに、魚についてものすごく盛り上がって意気投合。けれど、すぐに〇〇さんの退院日になり、彼女と連絡先を交換した。
♢♢♢♢
僕は〇〇さんの家に誘われた。まさかのお泊まり。彼女はもしかしてかなりガードがゆるい子なのか。僕は下心たっぷりな気持ちでいっぱいだった。
そしてーーーー
僕はついに、たまらなくて、彼女を襲おうとする!
がーーーー
下半身が人間では無かった。
彼女の下半身は魚だったのだ。
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